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武漢で見た「肺炎患者」のあまりにも悲惨な現実

2/6(木) 5:30配信

東洋経済オンライン

独立系メディア・財新の記者は武漢をはじめ中国各地で新型肺炎のリポートを継続中だ。彼らは取材の第一線で得た情報を日々「肺炎日記」としてアップデートしている。
 新型コロナウイルスの患者は中国全土で増え続けている。 2月3日の午前0時時点で累計1万7205人だ。新たに確認された症例の70%超が武漢市のある湖北省に集中している。感染の疑われる症例が全土で累計2万1558例あるほか、感染者と濃厚接触した可能性のある人物も18万9583人いる。

【写真】武漢の新型肺炎専門病院「建設10日間」の軌跡

 武漢郊外では、2月2日に「火神山医院」が引き渡され、翌3日から患者を受け入れ始めた。軍部から選出された1400人の医療スタッフが治療にあたる。武漢市は、新型コロナウイルスの①患者、②感染の疑いがある人、③発熱した人、④患者と濃厚接触した可能性のある人の「4類人員」を、2月2日の昼12時までに集中治療および隔離することを要求する緊急通知を出していた。

 それ以前は、武漢にいる、感染が疑われる大勢の人々がすぐに治療を受けられず、世間の注目が集まっていたのだ。

 2月1日、「武漢120救急センター」のあるスタッフを取材すると、肺炎患者のベッドは不足しており、スタッフは毎日、一日中働いているという。 「一部の患者は病院を何軒も探し、3、4軒回っても受け入れてもらえるとは限らない」。

■軽症患者は入院できない

 上述の通知では、重症患者は入院して隔離しなければならないが、軽症患者は入院によって隔離することができず、ホテルを臨時の隔離区域にするとしている。また、家庭内での感染を防ぐため、自宅での隔離は禁止だ。

 ある感染の疑いのある人物の親族は「疑いのある患者の隔離について、ようやく重要かつ意義のある一歩が踏み出された。少しほっとした」と語る。 2月2日夜に「武漢市赤十字会病院」などの様子を見る限り、診断プロセスを加速し、隔離して集中治療する能力を高める措置は実を結び始めているようだ。

 一方、家庭内での感染は頻繁に発生している。楊さんの家族は武漢の漢陽区に住んでおり、父親は1月29日に呼吸不全で亡くなった。楊さんと母親も数日間にわたって38度以上の高熱と激しい咳にさいなまれている。だが、何度病院に行っても門前払い。楊さんはとうとう記者と会話することさえできなくなり、ショートメッセージでやりとりせざるをえなかった。楊さんと母親の診断結果はまだ出ておらず、入院できていない。

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最終更新:2/7(金) 10:25
東洋経済オンライン

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