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ゴーン会見で世界が注目する「日本の刑事司法の問題」を外国人記者はどう見るか?【後編】

2/6(木) 6:20配信

週プレNEWS

年末年始に世界を驚かせた、日本に関わる最大のニュースといえば、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告の「逃亡劇」だろう。1月8日、逃亡先のレバノンで行なった記者会見でゴーン被告が「自分は日本の非人道的な司法制度の被害者だ」と訴えたことで、日本の刑事司法のあり方が世界から注目を集めている。

長年、日本で活動する海外メディアの特派員は、この問題をどう見ているのか? 前編のフランス紙『ル・モンド』特派員に続き、今回はイギリス紙『ガーディアン』のジャスティン・マッカリー氏に聞く――。

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──マッカリーさんはゴーン被告の記者会見をどう見ましたか?

マッカリー 長かったですよね。まるで独演会のような会見で、逮捕以来、ゴーンが抱いてきた怒りやフラストレーションを一気に解放したんだな、と感じました。2点、非常にガッカリしたことがあります。ひとつは、ゴーンが日本からどのように脱出したのか、その詳細を具体的に何も語らなかったこと。おそらく、脱出に関わった人たちを巻き込みたくなかったのだと思います。

もっと残念だったのは、彼が「自分を陰謀に陥れた」と示唆していた日本政府高官の名前を明らかにしなかった点です。これも、この問題を日本とレバノンの外交問題に発展させたくないという意図があっての判断なのでしょうが、「陰謀」の具体的な証拠を示さない限り、本当に陰謀が存在したのかは永遠にわからない。

──イギリスのメディアや社会はゴーン被告の会見をどのように受け止めたのでしょう?

マッカリー イギリスのすべてのメディアをチェックしたわけではないので、あくまでも個人的な感覚ですが、あの会見を受けてイギリスでも「日本の刑事司法のあり方」に大きな注目が集まっていることは間違いないと思います。その意味ではゴーンに対して同情的な声もありますし、そうでない声もある。

日本の刑事司法の問題は、私も何年も前から感じていることです。今回のように企業トップの「経済犯」の容疑者が長期間拘留され、検察による取り調べに弁護士の同席も許されない日本の刑事司法の現状は、民主的な政治体制を持つ他の先進国と比べ、人権上、多くの問題点を抱えているのは事実だと思います。

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最終更新:2/6(木) 6:20
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