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新型肺炎を武漢で真っ先に告発した医師の悲運

2/7(金) 5:01配信

東洋経済オンライン

 財新記者:SARSと同じように“ヒトからヒト”へ感染するということですか? 

 李医師:ヒトからヒトへ感染するということは明らかです。1月8日頃、私もこのウイルスの患者の治療を行いました。当時われわれの眼科には閉塞隅角緑内障で入院している患者が1名いました。彼女はその日、体温は正常なのにも関わらず、食欲が無かったんです。

 その頃はわれわれも体の他の部分の不調だとは思っていなかったのですが、眼圧が正常に戻っても翌日はやはり食欲がなく、昼頃には発熱を起こしてしまいました。その後肺部分のCT検査を行うと“ウイルス性肺炎”ということが明らかになりました。その他の数値が原因不明の肺炎である基準を満たしていたんです。

 当日彼女の世話をした娘さんも発熱を起こしました。これは明らかなヒトからヒトへの感染です。そこで我々はすぐに医務所とオフィスに報告を行いました。院内の専門医による診察を行い、診察後に我々の科で隔離して治療が出来るようにお願いしたのです。

 3日後、われわれは再び前述の女性にCT検査を実施したのですが、結果はやはり“ウイルス性肺炎”でした。更に感染範囲も拡大しており、状況は深刻になっていました。当該患者はすぐに呼吸内科の隔離室に移動させたのですが、その後の状況を私は知りません。

■当初、なぜ確定症例は少なかったのか

 財新記者:当時すでに“ヒトからヒトへの感染”が起こっていたにも関わらず、なぜ確定した病例はあんなに少なかったのでしょうか? 

 李医師:当時確定を行うには難度が高かったのです。検査キットもありませんでした。ただ検査キットが無ければ核酸増幅検査に回すことも出来たのですが、その場合かなり時間がかかってしまうようです。詳しいプロセスは私もよく分かりません。当時われわれの病院の専門医チームでも、診察を行った時に検査を行う必要があるのかどうか決定することが出来なかったようです。

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最終更新:2/7(金) 10:17
東洋経済オンライン

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