観水庭こぜにや(鳥取県鳥取温泉)
「高齢の方をお連れの2世代、3世代旅行のお客様が増え、家族全員で過ごしていただけるよう、離れの特別室をバリアフリー対応に改装しました」。そう話すのは、観水庭こぜにやの社長、小谷文夫さんだ。
こぜにやは、鳥取駅から東へ約700メートルの場所に立つ。全国でも珍しい県庁所在地の市街にある天然温泉として、しかも敷地内に2本ある自家源泉のかけ流しが楽しめる温泉宿として発展してきた。昭和天皇も宿泊するなど、地域を代表する名旅館としても知られている。
大通りに面したこぜにやの敷地に一歩入れば、そこは別世界だ。コイが泳ぐ池の周りにモミジやマツ、トサミズキ、キキョウなどの四季折々の庭木が彩りを添え、ゆったりとした時間が流れている。品よく洋風を取り入れたモダンな館内は、ロビーや大浴場など、大部分がバリアフリーに配慮した造り。池を囲むように宿泊棟の「碧水亭(へきすいてい)」や「白水館(はくすいかん)」、湯殿や貸切風呂などが並ぶ。
2019年11月にリニューアルしたばかりの離れ特別室「宝殿(ほうでん)」は、本間や次の間、控えの間も備えた本格的な数寄屋造り。こぜにやの格式を象徴するような建物だ。多くの賓客をもてなしてきた本間と次の間はそのままに、バリアフリー対応に改装。1棟貸し切りなので、家族で気兼ねなく過ごせる。
「宝殿」では室内用の車イスも用意。玄関から緩やかなスロープの通路を進むと本間があり、目の前にL字形の縁側と庭が現れる。すがすがしい和室と庭が一体となった日本建築の風雅を堪能できる空間だ。
廊下の先の控えの間は畳敷きのままツインの寝室に改装され、車イス対応トイレが付いている。浴室も段差がなく、湯は源泉かけ流し。温泉成分を多く含む湯は、ややぬめりがあって肌に柔らかい。改装後の利用客からは「車イスの母が喜んでくれた」「思い出に残る旅になった」と好評だという。
最終更新:2/10(月) 15:09
旅行読売































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