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「久遠チョコレート」はなぜ人気となったのか

2/11(火) 5:50配信

東洋経済オンライン

 この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

【写真】これが久遠チョコレートだ!

 そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

 ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

■北は北海道から、南は九州まで

 運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

 拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。

 実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

 ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。

 「ビジネスとしてパンを販売しようと思えば、日に50種類はラインナップし、開店の10時にはお店に並べていなければならない。当然スピードが要求されるし、スピードについてこられない人は排除することになる。障害のある方の働く場を目指して始めた事業として、ジレンマを抱えていました」(夏目氏)

 障害者が働く事業所として、なぜかパンやクッキーなどの工房が多いイメージがある。しかしそれは、支援を目的とした事業所に限った話。

 夏目氏はまさに自らの経験を通じて、実際には難しい面が多いことに気づいた。例えばパンなら、食パン、クロワッサン、惣菜パン、菓子パンなどなど、パンによって工程が異なり、オペレーションが複雑になる。仕込みからパンを窯に入れる、出す、並べるなど、動線も絡み合っていて、スピードが要求される現場では、1人の作業の遅れが、全体のオペレーションに大きく影響する。

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最終更新:2/11(火) 8:44
東洋経済オンライン

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