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サビかな......えっ? インドの集合住宅で蛇口からお酒が出始めた

2/12(水) 18:06配信

ニューズウィーク日本版

──蛇口をひねるとビールなどの酒類が出る状態になった

■ ビール、ブランデー、ラムのカクテルが台所の蛇口から

日本では、蛇口をひねるとみかんジュースやうどん出汁など名産品が出る観光名所があるが、インドのケララ州では、一般家庭で蛇口をひねるとビールなどの酒類が出る状態になってしまったという出来事が発生した。

● 動画:蛇口からお酒、と伝えるインドのニュース

一般家庭の蛇口から酒類が出たのは、ケララ州中央部に位置する町トリチュールの一角にある、18世帯が暮らす集合住宅だ。住人の1人であるマリイェッカルさんはある日の朝、台所の蛇口をひねったところ、アルコールのにおいがする茶色っぽい液体が出てきたのに気づいた。後にこの液体は、ビール、ブランデー、ラムが混ざったものだったことが分かった。

地元紙マノラマの英語版によると、住人らが互いに確認したところ、この集合住宅の全戸で、アルコール臭のする液体が蛇口から出てくることが判明した。そこで地元自治体に問い合わせて調査したところ、謎の液体の出どころは、集合住宅の近くにあるバーだった。

実は2014年、約6000リットルのアルコール飲料がこのバーで押収された。インドのケララ州では、5つ星ホテルのバーを除き酒類の提供を禁止する法律が2014年に施行されたのだが、このバーでは、酒類を違法に保管していたのだ。なおこの法律は2017年まで続いたが、現在は撤廃されている。

■ 6000リットルの酒類、さぁどう処分しようかと考えあぐね……

押収したアルコール飲料の処分をめぐる裁判が先ごろ終了し、これらを廃棄する許可が裁判所から下りたという。自治体の担当者らが処分することにしたのだが、6000リットルもの大量のアルコール飲料をどう廃棄しようかと考えあぐねた。そこで、「押収された酒類は、押収されたバーがある土地で廃棄するべきだ」ということになったらしい。

バーの敷地内に、巨大な穴が掘られた。押収されたアルコール飲料のボトルは1本1本開栓され、この穴に注がれた。そのためかなりの時間を要し、午後2時に始められた作業は夜8時までかかったという。

ところが、この穴のすぐそばに、問題の集合住宅が利用している井戸があった。穴に廃棄されたアルコールは井戸の中へと染み出てしまい、井戸水と混ざってしまったようだ。

前述の、集合住宅の住人マリイェッカルさんはインドの英字紙ザ・タイムズ・オブ・インディアに対し、最初に水道水の色を見たとき、「さびかなと思った」と話した。しかしにおいと味を確認したところ、誰かが大量のアルコールを水に混ぜたのだろうと確信したという。

マリイェッカルさんはまた、集合住宅で使用している貯水タンクを確認しに行ったところ、水の表面にはオイルのような膜ができており、異臭が立ち込めていたと米CNNに当時の様子を語った。

自治体当局がザ・タイムズ・オブ・インディアに説明したところによると、井戸水からアルコール分を除去するための処理をすでに8回、行ったという。自治体当局は住人に対し、井戸が完全にきれいになるまで、飲料水を提供すると約束している。マリイェッカルさんはCNNに対し、これまでのところ5000リットルの水が供給されたが、まったく足りないと話している。

なおケララ州は、2014年までは、人口1人あたりのアルコール消費量が年間8.3リットルで、インド国内でもっとも多かった。2014年にアルコール飲料の規制を始めたところ、雇用や観光に影響が出たり、ドラッグの使用が悪化したりしたため、2017年に規制が撤廃されたという(インド英字紙インディアン・エクスプレス)。

松丸さとみ

最終更新:2/12(水) 18:06
ニューズウィーク日本版

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