ここから本文です

運転がうまい人ほど高く、苦手な人に足りない「先を読む」能力

2/14(金) 11:40配信

Auto Messe Web

小手先のドラテクより大切なこと

 20年以上も前の話だ。筆者は某自動車雑誌でドライビングテクニックの連載企画を担当していた。指南役にモータージャーナリストの清水和夫さんをキャスティング。ロケ地は箱根。テーマはたしか “ワインディングの攻略”だったと記憶している。

街中でこそ求められる先を読んだ運転【画像17枚】

 当時、レーシングドライバーとしても一線で活躍していた清水さんからどんなテクニックを教えてもらえるのか? 『きっと興味深い記事になるに違いない』と期待していた。ところが、現地での取材前の打ち合わせ早々、清水さんから叱責を受けることになる。

清水「アクセル・ブレーキの操作とか、ハンドルの切り方とかそういうことを知りたいわけ? いい加減そういうのやめない?」

筆者「えっ? だってドラテクといえば、スローイン・ファストアウトとか、アウトインアウトとか、ヒール&トゥ(MT全盛の当時)とかがテッパンですよ。それがなにか?」

 それから延々2時間近くにわたって、峠の駐車場で立ちっぱなしのまま清水さんの指南は続くのだった。

プロ棋士は100手先を読む

清水「そういうことより、まず公道を走るうえでの基本を理解すべきなんじゃないの?」

筆者「…といいますと?」

清水「プロ棋士は“100手先を読む”。それは極端な例え話だとしても、多くのドライバーは先を読んだ運転ができていない。数秒先、数メートル先で起こる、起こるかもしれない事態を予見、推察、対処する力が欠けていると思う。危なっかしいし、ちっともスムースじゃない」

筆者「例えば?」

清水「まず、先の信号のことなんかおかまいなしって人が多い。だから、しょっちゅう赤信号に引っかかる。2つ、3つ…、あるいは数百メートル先の信号まで見通さないと。歩行者用の(青)信号が点滅していたら間もなく自動車用の信号も黄色になって赤に変わる。だとしたら、次に青信号になって通過できるタイミングを見計らって、あらかじめアクセルを緩めてスピードコントロールすればいい。無駄にアクセルを踏まず、安定して車速を保てるから余計な燃料を使わない。発進→加速、減速→停止で身体に伝わるクルマの動きが減らせるから同乗者にも優しい運転になる」

とはいえ、交通量が極端に少ない早朝や深夜はついついペースが上がりがち。制限速度を多少超えてしまうことも…。

清水「すべてではないけど、例えば都内の環状道路でいくつも信号が連続しているような場合。制限速度を維持している限り、ほとんどを青信号で通過できることが多い。速度超過すると途端に赤信号につかまってしまう。信号の変わるタイミングがうまく調節されている。空いているからといってスピードを出しても無駄ってことが多いね」

1/3ページ

最終更新:2/14(金) 11:40
Auto Messe Web

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事