ここから本文です

運転がうまい人ほど高く、苦手な人に足りない「先を読む」能力

2/14(金) 11:40配信

Auto Messe Web

レーシングドライバーの視線ははるか遠く

 先を読む運転で「究極の手本はレーシングドライバー」だと清水さんは続ける。そんなの真似できるかよ! といわず、参考になるので、まぁ聞いてほしい。

清水「前方で起きたクラッシュや、非常に接近した状態で前を走るマシンのスピンを寸前のところでかわしたり、一瞬の隙をついてコーナーで抜いたり……、一般の人からすると神業に見えるかもしれないけど、反射神経やカンだけに頼ったとっさの操作ではなく、これこそ先々を見て、読んでいてこそなせるワザ」

 つまりこういうことだ。レーシングスピードで進む距離は一般道とは比較にならない(註・200km/h:約56m/秒)。だから、レーシングドライバーの視線は常に信じられないくらい遠くに向いている。結果、前方でクラッシュが発生しても慌てずに対処できる。

 前を走るマシンと僅差で競っているときも同じで、ずいぶん前の時点から先行するマシンの挙動や、相手ドライバーが速い・遅いコーナーを観察。そうすれば、『動きがおかしいからスピンするかもしれない』『自分のほうが速いコーナーだからパスできるかもしれない』といった予測がついて瞬時に対応できるのだという。

清水「先読みできるドライバーは走りがスムース。スピンやクラッシュをしないのはもちろん、燃料を無駄遣いしないし、タイヤやブレーキの消耗も少ない。とくに耐久レースではこういうことが大きな勝因になる。先々の状況まで読んで速やかに対処するという基本は、レースも一般道を走っている時も変わらないと思う」

“かもしれない運転”で危険を回避

 免許更新時の交通安全講習会などで、たびたび耳にする“だろう運転”。これは、ドライバーが「大丈夫だろう」と、自分勝手で楽観的な解釈や予測で行動した結果、危険回避が遅れが原因の事故などを示す。とくにドライバーもクルマも玉石混淆。道路状況が刻一刻と変化する公道は、『先行車が急に止まるかもしれない』、『脇道から自転車や子供が飛び出してくるかもしれない』など、ある意味、サーキットと比較にならないほど多くの危険をはらんでいる。むしろネガティブ思考、 “かもしれない運転”を強く意識すべきなのだ。

 さらに「周囲のクルマとの協調も大事」と清水さん。いったいどういうことか?

「いつも心がけているのは、なるべく交通の流れを止めないこと。後続車だけでなく、対向車にもできるだけブレーキを踏ませないことを意識している。たとえば右左折。早めにウインカーを出して自分の行動(行き先)を明確に示すことで、後ろのクルマはアクセルを緩めるだけで無理なく減速できて、停止しなくてすむケースが多い。また、スピードを控えめに、車間距離を十分に保つことで、対向車線のクルマの右折を妨げず、その後ろにいるクルマにもブレーキを踏ませずにすむ」
 
 結果的に全体の流れをスムースに、多くのクルマに燃費(環境)面でのメリットをもたすことが可能となり、ガソリンスタンドやコンビニなどから出てくるクルマも滞りなく合流させることができるのだという。

2/3ページ

最終更新:2/14(金) 11:40
Auto Messe Web

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事