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小池栄子39歳。『八日目の蟬』の悔しい思いを経た、ヒロインの覚悟とは

2/14(金) 15:18配信

webマガジン mi-mollet

太宰治の未完の原作をベースに、演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチが書き上げた戯曲を舞台化したロマンティック・コメディ『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』。戦後の日本を舞台に、優柔不断で憎めない編集者・田島周二が、数多の愛人たちとの関係を解消するために、「偽装妻」である美女・キヌ子とともに彼女たちを訪ね歩くという物語です。
美女ではあるけれど大食いで怪力……というこのキャラクターを、舞台版で生き生きと魅力的に演じたのは、俳優の小池栄子さん。映画化に際して「同じ役を演じるのは……」というためらいもあったようですが、それを覆したものは、いったいなんだったのでしょうか?

 

「小池をヒロインに、絶対に映画化したい」と電話がかかって来た

お互いに「まさかコイツなんかと……」と思っていた、優柔不断のモテ男・田島周二と、気のいい豪快な美女・永井キヌ子。夫婦を偽装して愛人たちを訪ね歩くうちに、二人は距離を縮めていきます。さて、二人は一体どこで恋に落ちたのか?ーー舞台でも映画でも、スタッフとそんな話をしたと小池さんは語ります。

「田島がキヌ子にもちかけた計画について、ふたりが初めてごはん屋さんで交渉する場面があるんです。仲村トオルさんが演じる舞台版の田島とは、お互いに目を見て直球でぶつかり合う感じで、キヌ子は『この交渉には私が絶対に勝つ』と思っているんですよね。でも映画版の大泉さん演じる田島は、目線を外したり、はぐらかされるような感じがあり、ちゃんと伝わってるのかなとキヌ子がヤキモキしてくる。最初から、なんか勝てる気がしないんです。映画ではその後に“恋に落ちた場面”をある程度わかりやすく作っているのですが、最初からそういう感じーー恋愛経験がないキヌ子にとっての、初めての感情みたいなものは、大泉さん演じる田島にあったんだと思います。芝居って共演者によってぜんぜん変わるんだな、面白いなと、改めて思いました」

 俳優の喜びのひとつは「小池にこういう役をやらせたい」と求められること、そうした関係それ自体が嬉しいと小池さん。自分の気持の中ですでに終わった役を、再び演じることには抵抗がありましたが、それでも引き受けたのは、映画『八日目の蟬』でご一緒した成島 出なるしま いずる監督の存在が大きかったと言います。

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最終更新:2/14(金) 15:18
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