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「渋谷幕張」東大志望なんと6割 学校開催「東大研究セミナー」には数百人参加

2/15(土) 6:10配信

NIKKEI STYLE

《連載》進学校の素顔 渋谷教育学園幕張中学・高校(中) 教育ジャーナリスト・おおたとしまさ

渋谷教育学園幕張中学校・高等学校(渋幕、千葉市)には、学年の枠を超えたキャリア教育プログラムがある。企業で活躍する先輩の話を聞いたり、大学での学びを「模擬授業」で知ったりする多彩なプログラムがあり、なかには「東京大学研究セミナー」のように数百人が参加するものも。教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏が、渋幕の強さを支えるキャリア教育を紹介する。

■2015年開始の「GLFCプログラム」

放課後の特別教室に現役の公認会計士が8人ずらりと並んだ。日本公認会計士協会千葉会から派遣されている。集まった生徒は、中3から高3までの33人。「GLFCプログラム」の一環として行われる「公認会計士セミナー」が始まる。

プログラム名は、G=グローバリズム(国際性)、L=リーダーシップ(指導力)、F=フォーサイト(先見性)、C=キュリオシティー(好奇心)を表す。以前から行っていたキャリア教育や進路指導的なカリキュラムを2015年に体系化した。2019年度にはほかにも以下のようなテーマで約20講座が開催されている。

・コンサルタントセミナー
・起業セミナー
・国家公務員セミナー
・病理学セミナー
・グローバルセミナー
・東京大学模擬講義
・ICU英語モデル講義
・京都大学女子学生セミナー
・野村総研IT戦略セミナー
・共同通信社見学セミナー……など

■大学入試と国家試験は似ているか?

8人の公認会計士が自己紹介をする。うち4人は渋幕の卒業生だった。何人かが「高校生のころは公認会計士という職業の存在すら知らなかった。もっと早く知っていればよかったと思っている」と話をした。

女性の公認会計士は「日本では、公認会計士に占める女性の割合は2割にも届きません。でも東南アジアでは5~6割が女性です。ライフイベントに合わせて柔軟に仕事の内容を変えられるのが公認会計士の魅力であり、女性にとってもやりやすい職業だということをもっと知ってもらいたい」と述べた。集まった生徒の約3分の1は女性である。

第1部は「公認会計士とは何か?」というテーマの講義。医師、弁護士と並んで三大国家試験と呼ばれており、その主な業務内容は監査、税務、コンサルティングであることなどの基本的な説明がある。

国家試験制度の説明もあった。面白かったのは、生徒からあがった「大学受験で求められる力と公認会計士の国家試験で求められる力は似ているか」という質問である。

ある会計士は「本質的に似ている」と言ったが、別の会計士は「違う」と言った。決められたことをしっかり理解して解答すればいいという構造は大学入試と同じなので、本質的に求められる能力は同じだが、実際に試験で問われる内容は学校で学んできたこととはまったく違うのでみんなゼロからのスタートとなり、大学受験勉強の出来/不出来とは関係ないということだ。

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最終更新:2/15(土) 10:50
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