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まもなく来日!ジェルマン・ルーヴェの舞台に、誰もがフォーリンラブ!!

2/15(土) 14:50配信

フィガロジャポン

2月28日、あるいは3月1日。東京文化会館で『ジゼル』の幕が開き、アルブレヒト役を踊るジェルマン・ルーヴェがケープを翻して山道を駆け下りて走りくる姿を見たら、誰もがその美しさ、そのエレガンスに心を奪われてしまうだろう。整った顔立ち、ほっそりとした肢体、優雅な動き……彼に恋したジゼルに自分を重ね合わせ、この悲痛な物語に誘われて2時間を過ごすことになるだろう。

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オペラ座バレエ団の芸術監督に就任したオーレリー・デュポンが、2016年12月28日、待ってましたとばかりに一番にエトワールに任命したのが当時23歳だったジェルマン・ルーヴェ。技術的にも芸術面でも優れ、強い精神力が求められるエトワール。前回の来日ツアーでは『ダフニスとクロエ』で予定されていたエルヴェ・モローに代わって、オーレリーがパートナーに選んだのも彼である。天が二物以上も与え、そして芸術監督が白羽の矢をたてた彼について、少し予備知識を得ておくのも悪くないのでは?

1993年5月23日生まれ。ブルゴーニュ地方で4歳の時にモダンジャズ・ダンスを、7歳でクラシックバレエを習い始め、12歳の時にパリ・オペラ座バレエ学校に入学した。順調にクラスを上がってゆき、入団したのはたった9年前のことだ。その当時から彼が夢見ていたのは『白鳥の湖』のジークフリート役と、そして『ジゼル』のアルブレヒト役。夢が叶って踊った『白鳥の湖』で彼はエトワールに任命され、今年パリ・オペラ座でアルブレヒトを初役で踊ることになった。来日公演では、パリ同様にレオノール・ボラックと『ジゼル』の公演があるだけでなく、彼女とは『オネーギン』でも恋人同士として舞台に立つ。

ジェルマンとモード。

エレガンスあふれる彼のダンスは、ダンスール・ノーブルと呼ばれるにふさわしい。すらりとした理想のプリンス体型の彼。素晴らしいファッションセンスの持ち主である。おのずとモード界からも熱い視線を送られ、たとえばアニエスベーのメンズコレクションでモデルを務め、イタリアン・ヴォーグ誌などのファッションページを飾り……つい最近はジャン=ポール・ゴルチエの最後のクチュールショーで大勢のセレブリティ、トップモデルたちに交じって彼はスパニッシュ風ジーンズのルックでランウェイをポワントで歩き、オーレ!とポーズを決めて喝采を浴びた。彼とモード界の関係とは?

「モードの世界で起きていることに、確かに僕は敏感ですね。モードは自分が誰か、自分がどうありたいかを語る自己表現の第一の方法だと思っています。自分の身体で別人に見せる最良の方法でもありますね。たとえば、小柄で貧弱な人が、パッと弾けるようなピンク色で装うことで、自分を2m級の人間に見せたり、大柄な人が黒やグレーで控えめな自分を見せるというように、服が身体を加工することができます。服によって内面をより見せることができます。アイデンティティ以上に表現の力。また社会的位置もモードは見せますね。そうしたことに加えて、モードは美学。布が人間の身体の動きを拡張します。身体を動かすと布は別の可能性、より大きな自由をくれる。これがモードにおいて僕にはおもしろいことなんですね。ディオールのメンズアーティスティックディレクターのキム・ジョーンズは、シルキーでとても流動性のある布をよく使用しています。彼の服の中で身体を動かすのって、すごく快適なんですよ。身体が動くと、布がエコーのように動いて……」

淀みなく語る彼。 いつかキム・ジョーンズがデザインした衣装で彼が踊る……という舞台が見てみたくなるような発言では? なお彼のいまのお気に入りのクリエイターはキム・ジョーンズ、グッチのアレッサンドロ・ミケーレ。そしてハイダー・アッカーマンはジェルマンにとって、“メンズ・シルエットの巨匠”なのだそうだ。

「モードの世界に目を向けてはいますけど、取り憑かれてはいませんよ。モードは芸術ではなく、商業です。ダンスと同じ並びでは考えていません。モードを追うのは好き、理解するのも好き。世界がどの方向に向かうのか、人は何を好むのかということの素晴らしい証人だと思っています」

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最終更新:2/15(土) 14:50
フィガロジャポン

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