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脱水が怖い ウイルス性胃腸炎の対処法【ぼくの小児クリニックにようこそ】

2/15(土) 6:10配信

オトナンサー

 今日も、ウイルス性胃腸炎のお子さんを連れたお母さんがクリニックにやって来ました。診察が終わった後で、お母さんが質問してきました。

「自宅では何に気を付けたらいいでしょうか? 脱水(症状)が怖いって聞いたんですけど」

「そうですね。確かにこの病気は、どうやって脱水に対応するかということと、家庭内でいかに感染を広げないかという2点が大事です」

経口補水液や点滴が必要な場合も

 嘔吐(おうと)や下痢が激しく続いているお子さんは、目が落ちくぼみ、唇がカサカサになり、泣いても涙が出ず、よだれが流れなくなり、尿も減少あるいは出なくなります。脱水が始まっている兆候です。0歳児の脱水は、入院になると考えた方がいいでしょう。1~2歳児は脱水が進行する前に、なるべく早く手を打つ必要があります。

「人間は水でできている」といわれます。実際、成人の体重のおよそ60%が水分です。一方、子どもの場合は70%が水分です。子どもは体内に水分をたくさん持っていますが、脱水に強いかというと逆です。子どもの体は生命を維持するために多量の水を必要としているからです。つまり、水が不足すると、成人に比べて子どもの方が脱水に陥りやすいということになります。

 脱水で失うのは、水だけではありません。「電解質=塩化ナトリウム=塩」も失います。嘔吐・下痢がひどいときに水を飲ませると、血液中のナトリウム濃度が低下して「低ナトリウム血症」になり、激しい疲労感や虚脱感に襲われます。重度の場合は、けいれんを来すこともあります。

 従って、水・白湯(さゆ)・お茶などを飲ませてはいけません。スポーツドリンクも、軽症のときを除いて原則的には使用しません。特に、重症のときは危険です。「スポーツドリンクを水で割って飲ませました」と保護者から言われることがありますが、これは真逆のことをしていることになります。やってはいけません。

 嘔吐・下痢が激しく、既に脱水となっている場合は点滴を受けるか、経口補水液を飲む必要があります。経口補水液は電解質濃度が高く、脱水に効果的ですが、味がしょっぱいために飲みにくいことが欠点です。

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最終更新:2/15(土) 6:51
オトナンサー

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