ここから本文です

なんとなく使う「事実と真実」の正しい使い分け

2/15(土) 5:10配信

東洋経済オンライン

訪日の外国人旅行者数(インバウンド)は、東京でのオリンピック開催が決定した2013年から急増し、増加の一途。観光地だけでなく各地に外国人が行き交う姿はもはや日常です。小学校での英語学習も始まりましたが、応用言語学者であり、北九州市立大学で大学生に英語を教えているアン・クレシーニさんは「真っ先に外国語学習」という考え方には「ちょっと待った!」とのこと。その理由を聞いてみました。

【マンガ】真実と事実の違いって?

■まずはしっかり「母国語」を

 アン:アンちゃんは普段、大学の授業で学生たちにいろいろな課題を出すけど、あるとき気づいた。彼らは「英語で答えられない」のではなくて、「日本語でもその答えを持っていない」と。プレゼンテーションの授業があって、プレゼンの仕方を教えても、そもそも意見がない。意見がないから英語にできるはずもない。

 宮本:まずは母国語をしっかり学んでから、外国語を。アンちゃんはそんな考えなのですね。

 アン:そう。当たり前だけど、日本語でできないことは英語でもできない。母国語で考え抜く力、表現する力がベースだと思う。英語の授業は、日本語をまったく使わないスタイルもあるけど、私はまず日本語で課題をきちんと理解してもらうことを重視してる。

日本語以外にこれまでフランス語、中国語、韓国語も学んだけど、ほかの言語に比べて、日本語は圧倒的に多様で奥深いと思う。だから、この本(『教えて! 宮本さん 日本人が無意識に使う日本語が不思議すぎる!』)で楽しく学んでほしいね。

 アン:宮本さん、この間友達と話していてふと思った。真実と事実って同じ意味だと思っていたけど違うと!? 

 宮本:真実と事実。面白いところに目をつけましたね。日頃よく使う言葉ですが、真実と事実の違いを正しく説明できる日本人は多くないかもしれません。まず、この2つの単語に使われている漢字「実」の意味はわかりますか? 

■「真実」は人の数だけある!? 

 アン:実は……ってよく言うよね。だから、本当のところは、みたいな。

 宮本:そうです。真実も事実も、うそ偽りのないことを指します。事実とは実際に起こったうそ偽りのない事柄のこと。でも、真実は事実に対する偽りのない解釈のことなのです。

 アン:事実は誰が見ても変わらないけれど、真実は人によって変わるということ? 

 宮本:その解釈で間違いないと思います。使い方を見ていくとさらによくわかります。「事実」を使う言い回しは、

1/3ページ

最終更新:2/15(土) 5:10
東洋経済オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事