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投資信託の「消極運用・積極運用」…長期投資で有利なのは?

2/17(月) 8:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

投資商品にはさまざまな種類がありますが、なかにはリスクの高いものあり、選択には専門的な知識が必要です。しかし投資信託は、費用が適切であれば初心者にも取り組みやすい商品であるといえます。ここでは、投資信託の消極運用と積極運用について、専門家がわかりやすく解説します。本連載は、松本大学松商短期大学部経営情報学科の藤波大三郎教授の著書『投資初心者のための資産運用[改訂版]』(創成社)から一部を抜粋・再編集したものです。

「積極運用」「消極運用」…それぞれの手法をおさらい

前回の記事 『「投資信託」を選ぶ際に欠かせない3つの着眼点とは?』 において、投資信託はリスク、リターン、コストがポイントと述べましたが、ここではそれらの観点から株式投資信託の運用の「積極運用・アクティブ運用」と「消極運用・パッシブ運用」について説明します。「消極運用・パッシブ運用」については、コストが安価で投資結果も比較的良いという点を詳しく述べたいと思います。

●積極運用・アクティブ運用

積極運用とは、運用担当者、つまり、投資信託の運用内容を考えて決める人、具体的には投資信託委託会社のファンド・マネージャーが考えた独自の運用方法に従って運用を行う手法です。効率的市場仮説*がかなり妥当な説としても、投資家の全員が即座に同じ情報を共有でき、また、常に瞬時に投資の判断を下せるわけではないでしょう。ですから、投資の専門家による積極運用で良い成績が得られる可能性はあります。

* 効率的市場仮説:金融商品はすべての利用可能な情報を織り込んで今現在の市場価格がついており、割安、割高の銘柄を見つけたり、良い売買タイミングを計ったりすることは難しいという考え方で、株式市場が効率的であればあるほど株価を予測することは困難になるとされます。この仮説は2013年にノーベル経済学賞を受賞したユージン・ファーマ氏によって明確化されました。

また、そうした情報が徐々に価格に織り込まれるのであれば、価格変動にトレンド、1つの流れ、傾向が発生することも考えられます。ファンド・マネージャーは、このようなトレンドなどを読むことにかけては一日の長がありますので、積極運用による運用が良い結果を生む可能性は、やはりあるといえるでしょう。

●消極運用・パッシブ運用

これに対して消極運用とは、市場全体の動きを表す指標・インデックスと同様の運用を目指すものです。日本の株式でいえば、東証株価指数や日経平均株価に連動するような運用をするものです。

効率的市場仮説によれば、あらゆる情報は瞬時に市場に行き渡り、割安や割高の株式、そして金融商品を見つけることはできないとされます。そして、すべての投資家が同じ情報を共有していると考えます。

そう考えると、投資家は共通の投資判断を行い、結果として共通のポートフォリオ、分散投資の内容を保有するはずです。そうしないと市場の需要と供給がバランスしないからです。やや難しい話となりましたが、こうしてできたものが市場ポートフォリオと呼ばれるものです。

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最終更新:2/17(月) 8:00
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