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東京新聞有名記者vs.毎日新聞 問われているのは何か

2/17(月) 7:01配信

デイリー新潮

 大手の新聞を政治的なスタンスで分けた場合、「産経、読売」が「保守寄り」、「朝日、毎日、東京」が「リベラル寄り」とされることが多い。ところが最近、後者の「毎日」と「東京」との対立が話題となっている。

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 発端となったのは、東京新聞の有名記者、望月衣塑子氏のツイートだ。菅官房長官の記者会見でのやり取りで一躍名を上げた望月氏だが、このところ指されないことが増えてきたという。その理由について、望月氏が、

「なんと番記者たちが『望月が手を挙げても指させない』と内々で決めたとの情報が届いた。」

 とツイッターで発信したことに対して、毎日新聞の番記者が「事実に反する」と指摘。そんな決めごとは存在しない、という記事をデジタル版に発表したのだ。毎日新聞側は東京新聞にツイートの削除を要請したものの、東京新聞側はあくまでも「個人のツイート」という姿勢で要請を拒否している。

 産経新聞と東京新聞がいがみ合う構図はお馴染みだが、同じ陣営と見られていた毎日新聞と東京新聞の対立構造は珍しい。

 いささか「内ゲバ」に近い様相を示しているために、世間の注目を集める事態となった。そこに加えてさらに燃料を投じたのが、「東京新聞労働組合」のこのツイートだ(2月8日)

「一番大事なのは『望月記者のツイート内容の事実誤認の有無』ではなく『官邸の記者会見のあり方』であり『内閣記者会が政権に対峙する姿勢』がどうなのか、です。」

 望月氏を支援する気持ちからのツイートだったのだが、「事実誤認の有無」よりも大事なことがある、とも受けとれる内容だったために、一層の非難を浴びることになったようで、このツイートには批判的なコメントが多数寄せられてしまった。ジャーナリストの江川紹子さんはツイッターで、

「『官邸の記者会見のあり方』をちゃんと議論するために、基礎となる事実については、すべての関係者に努めて正確な情報発信をお願いしたい。」

「『事実』を重要視する姿勢を放棄したら、ジャーナリズムは成り立ちません。」(2月8日)

 と述べている。

 政権に厳しい望月氏の姿勢には社内の労組のみならずシンパシーを抱く人は多い。だからこそ彼女の著書を原案とした映画「新聞記者」まで製作された。安倍政権と対決するメディア側の象徴のような存在となっている。

 一方で、政権とのスタンスが批判一辺倒であることに違和感をおぼえる人も少なからずいる。労組のツイートへの批判コメントにはそうした違和感を表明する人が目立つ。大雑把にまとめれば、

「ジャーナリストが最重要視するべきはあくまでも『事実』であって、それよりも大事なことがあるという姿勢は、結論ありきの報道につながらないか。いかなる議論も事実を前提にしなければいけない」

 ということになる。

 政権を追及するのは当然だが、それが自己目的化してしまっていいのか。そうした違和感を抱く人は少なくないのだろう。

 ニュース番組「飯田浩司のOK!  Cozy up!」(ニッポン放送・月~金、朝6時~)のパーソナリティでアナウンサーの飯田浩司氏は、著書『「反権力」は正義ですか』の中で、この違和感について解説をしている。少し長くなるが引用してみよう。

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最終更新:2/17(月) 12:59
デイリー新潮

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