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【ヒットの法則145】BMW 550iと650iカブリオレに見る新世代V8エンジンのダイナミズム

2/18(火) 18:30配信

Webモーターマガジン

同じ4.8L V型8気筒エンジンでも微妙に特性に違い

BMW5シリーズ/6シリーズは2005年秋にV8エンジンのラインアップを変更、従来の4.4L V8から新世代の4.8L V8へとスイッチして登場している。そのモデル名も550i、650iと変更されたが、ただ単に新しいエンジンに換装されただけではなかった。Motor Magazine誌では、新世代V8エンジンの投入を機に、直列6気筒だけではないBMWの本当の魅力、後輪駆動にこだわるBMWらしいダイナミズムを検証している。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2006年2月号より)

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BMWをよく知る昔からのファンほど、直列6気筒エンジンと後輪駆動こそがBMWの真骨頂だと信じている。確かに直列6気筒のビューンと回ったときの気持ちよさは、他形式のエンジンでは味わえない。特にBMWの6気筒エンジンは昔からシルキーシックスと呼ばれるほどその仕上がりが格別によかったから、「直列6気筒ならBMW」、「BMWは直列6気筒」という図式になった感がある。

しかし、BMWはそもそもエンジン製造会社であるから、直列4気筒やV型8気筒であっても、さすがBMWだといわれる出来のよさとこだわりを持っている。この企画ではBMWのV型8気筒エンジンにクローズアップして、直列6気筒だけがBMWの魅力ではないという検証をしてみたいと思う。
そして、今回のもうひとつのテーマは後輪駆動だ。これもドライビングの愉しさを追求したときの究極の駆動システムとして、BMWとイコールで考えられている。

BMWは後輪駆動にすることでフロントアクスルを前進させてエンジンをフロントミッドに搭載し、またバッテリーをトランクに移すなどで前後重量バランスを50:50に近づけている。これはタイヤによい仕事をさせるための、後輪駆動ならではのパッケージングである。

つまりタイヤに均等に荷重を掛けることによって加速、減速、コーナリングというクルマの動きの3大要素が高いレベルで実現できるようになるのだ。そのことを理解した上で、BMWが作ると4WDでも駆けぬける歓びを感じることができ、高いレベルのハンドリング性能、アクティブセーフティも達成できることを最新のBMWで見てみよう。

2003年の春にデビューした開発コードナンバーE60の5シリーズ、同年の秋に発表されたE63と呼ばれる6シリーズクーペに続き、翌年にE64として6シリーズカブリオレが誕生している。

さらに翌2005年に4.8L V型8気筒エンジンを搭載した550iと650iがカタログモデルとして追加された。まずは、最新モデルである550iと650iカブリオレに焦点をあて、ロードインプレッションと解説をお伝えしよう。

多くの自動車メーカーが直列6気筒エンジンをあきらめて、V型6気筒に移っていくなか、BMWはブランドの全生産台数の半数以上を占めるほど、直列6気筒はBMWにとってなくてはならない存在となっている。

もちろんV型8気筒は一般にスムーズに回るが、大排気量でないと使いこなせない。同様に、直列6気筒にも最適なエンジンの大きさ、排気量がある。現在BMWの直列6気筒には2.5Lと3L、Mモデル用の3.2Lがあるが、2L以下は直列4気筒で、4L以上はV型と棲み分けている。そして「エンジンのBMW」は、直列6気筒だけではなく、直列4気筒や、ここで取り上げたV型8気筒でもBMWらしいダイナミズムと「駆けぬける歓び」を実現しているのだ。

ところで、5シリーズも6シリーズも当初はコンベンショナルな溝付きのイグニッションキーだったが、2005年の途中で溝付きキーが隠されたタイプの7シリーズと同じリモートコントロールキーに変わった。

では、なぜ7シリーズより後から世に出た5シリーズと6シリーズが最初からこの新型キーでなかったのか。その理由は開発コードナンバーを見ると理解できる。7シリーズは、E65(ショート)とE66(ロング)と呼ばれる。

この開発コードナンバーは、BMW本社のボードメンバーの会議により開発が承認された順番に付けられる。つまり7シリーズより先に5シリーズ(E60)と6シリーズ(E63、E64)の開発が始まっていた。そのため新型のキーは5シリーズと6シリーズの開発に間に合わなかったのである。

しかし7シリーズだけでなく、1シリーズ(E87)、3シリーズ(E90)も新型のリモートコントロールキーを採用してきたことによって、残された5シリーズも採用しないわけにはいかなくなった。それが2005年の途中で変更されたということだ。これは発売してからもどんどん改良し熟成していくBMWらしさの一面でもある。

550iと650iカブリオレに搭載されたV型8気筒4.8Lエンジンは、X5 4.8isで使われていたものだ。バルブトロニックを採用したBMWの最新エンジンであるが、X5のものよりさらに進化させ、エンジンのコードナンバーがX5用のN62B48AからN62B48Bになっている。

さらに同じN62B48Bでも特性に違いがある。550i用と650i(クーペ)用は最高出力270kW/6300rpm、最大トルク490Nm/3400rpmであるが、650iカブリオレ用では270kW/6100rpm、450Nm/3400rpmと微妙ではあるが変えている。クルマごとに最適なチューニングを施すBMWらしいところであると言える。

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最終更新:2/18(火) 18:30
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