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免疫力の強い身体をつくる「唾液力」の鍛え方

2/20(木) 6:04配信

サライ.jp

文/鈴木拓也

「唾液の役割とは?」と聞かれたら、大半の人は「食べ物に含まれるデンプンを糖に分解する」作用を思い浮かべるだろう。

実は医学研究の進展で、唾液には、はるかに多くの役割があることが、解明されている。
例えば、快眠を促す作用。唾液に含まれているメラトニンというホルモンは、夜になると分泌量が増し、脳や身体は心地よい質の高い睡眠をとるべく態勢を整える。ムチンには、口内の粘膜を保護し、病原菌などが体内に侵入するのを防ぐ働きがあり、重炭酸塩は、食事で酸性に傾いた口内環境を中性へと戻し、虫歯にかかりにくくするという。

こうした唾液が持つ重要な働きを最新の知見をもとに解説し、加齢などにより減少する唾液の分泌量を回復させるためのセルフケアも網羅しているのが、書籍『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』(扶桑社)だ。

■唾液に含まれるIgAは「免疫界のエース」

唾液の99%は水分で、残る1%に人間の健康に役立つ様々な物質が含まれているという。上に述べたメラトニンやムチンなどはその一部にすぎず、100種類以上の成分が含まれていることがわかっている。

その中でも本書で「免疫界のエース」とされているのが、IgA(免疫グロブリンA)。唾液に含有される抗菌物質の中でも分泌量が一番多くて、1日あたり50~100mg分泌される。口内に入り込んだ有害なウイルスや細菌を見つけるや、いくつものIgAがそれにくっついて粘膜に付着させないようにし、体内への侵入を阻んでくれる頼もしい存在だ。

しかし、歯周ポケット(歯周病菌が作った歯と歯茎の間にできる溝)の中まではIgAは行き届かず、歯周病が進行してしまう。そのため、歯周ポケットが形成されないよう、IgAの分泌量を維持し、歯周病菌の増殖を抑えておくことが健康な歯のカギとなる。

■様々な効用があるタンパク質「グロースファクター」

唾液には10種類以上の、グロースファクターと呼ばれるタンパク質が存在する。こうしたタンパク質は、「細胞の分化・増殖に作用し、活性化や修復を促進する」働きがある。
グロースファクターの1つであるaFGFは、線維芽(せんいが)細胞に対し、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの増産シグナルを出して生成を助けることで肌を再生。シワが改善されるなど、見た目の若さや美白効果をもたらす。

他方、グロースファクターのBDNFには「ストレスによる脳の神経細胞へのダメージ」を抑える作用があることから、うつ病予防に効果があり、NGFは、「脳の老化を抑え、若返りを促進するアンチエイジングの効果」があるとされている。

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最終更新:2/20(木) 6:04
サライ.jp

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