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子どもたちから総スカン…遺言書で気を引こうとする愁傷の父

2/20(木) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

年間約130万人の方が亡くなり、このうち相続税の課税対象になるのは1/10といわれています。しかし課税対象であろうが、なかろうが、1年で130万通りの相続が発生し、多くのトラブルが生じています。当事者にならないためには、実際のトラブル事例から対策を学ぶことが肝心です。今回は、遺言書が原因で起きた相続トラブルを、円満相続税理士法人の橘慶太税理士に解説いただきました。

教育熱心な父と、父を毛嫌いする子どもたち

今回ご紹介するのは、父、母、長男、長女、次男の5人家族です。父は経営者としての手腕を発揮し、一代で地元でも名の知れた会社を作った人物でした。

父は自身が母子家庭で育ったこともあり、子どものころは家計が苦しく、大学に進学できませんでした。そのため、一種の学歴コンプレックスのようなものを抱いており、自分の子どもたちの教育にはお金をかけてきました。

3人の子どもたちには、幼いころから毎日習い事に通わせ、毎日家庭教師をつけて勉強をさせました。その甲斐あって、高学歴が自慢の子どもたちに育ったのです。

ただ子どもたちは口を揃えて、「確かに、いい大学、いい会社に入ることはできたのは、父のおかげだったと思います。ただ、いい親だったかと言えば、ちょっと違うかな……」と言います。父の学歴コンプレックスの解消のために、子どもたちは利用された、という思いが強いそうです。

「家族と一緒に遊んだとか、旅行に行ったとか、そういう思い出があまりないんですよね」と子どもたち。子育ては、なかなか難しいもののようです。

そのような親子関係だったこともあり、3人の子どもたちは独立してからは、実家とは一定の距離を保つようになりました。

「いつまでたっても、親は親で、関係性は昔のまま。実家に帰ると『だからお前はダメなんだ』とダメ出しが始まるわけです。ちょっとうんざりですよね。だから実家に帰るのは、お正月とお盆。必要最低限にしています」

そんな親子関係に、父は寂しさを募らせていったといいます。お酒を飲めば「うちの子どもたちは、全然顔を見せてくれない」と愚痴をこぼしていたのです。

そんな父も70歳になると、経営の第一線から退き、終活を始めるようになりました。そしてある年のお正月。父が家族の前である告白をしました。

「この前、遺言書を作ってきた」

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最終更新:2/20(木) 9:00
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