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オスカー女優ローラ・ダーンが語る、出演作『マリッジ・ストーリー』と『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』の魅力

2/24(月) 20:20配信

ハーパーズ バザー・オンライン

私は、ロンドンのハム ヤード ホテルで朝食をとりながらローラ・ダーンと会ったとき、自分の乱れた外見について謝罪した。メイクアップはしていたけれど、彼女が出演していたノア・バームバック監督の心が傷む離婚劇『マリッジ・ストーリー』を観ながら号泣してしまったので、メイクがすっかり落ちてしまったと説明したのだ。「私もあれを観て、同じようになった」と彼女は言った。「息をのむ映画。私は、理想の男性について、映画よりももっと希望を抱いていると思う。愛を得て、それを維持する方法についての話がむしろ観たいわ」

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2019年のヴェネツィア国際映画祭でのプレミア上映で熱狂的に受け入れられ、そして今ではNetlixにて、全世界で視聴可能のこの映画は、ニコル(スカーレット・ヨハンソン)とチャーリー(アダム・ドライバー)が、お金にがめつい弁護士たちの指示に従っていくうちに、円満なものから手厳しい別れへと急降下していく様子を表現。うまくいかない結婚生活を、ありのままに描いている。ダーンは、ニコルの弁護士であるノラを演じている。彼女はタフだが、おでこに同情的なシワがくっきりと刻まれた、忠実な人物だ。「愛するふたりは合意した。彼らはすべてを半分に分けようとしたの。ニコルが私をその物語に引き込んだ瞬間、話の内容をガラリと変えてしまうのよ」とダーン。ユーモアでいら立たせながら、そしてうぬぼれたような気遣いと闘争的な激しさの間で表情を変えながら、彼女はその役を際限なく面白くし、権威を持ってシーンに風を吹き込み、独善的な押しの強さで勝ちに行こうとする。

幸いなことに、ダーンは実生活においては演じた役よりもずっと好ましい人物だ。自分のフルーツプレートをシェアしようと私に優しく語りかけ、何度も私の空のグラスに水を注いでくれる。とはいえ、彼女は、裁判の権利を擁護することには情熱的だ。「『マリッジ・ストーリー』は、本当に無慈悲で醜い離婚の世界にいる女が、どのように彼女の体とファッションセンスと靴を使って、勝訴するかを示しているの。この業界にいる男たちは、女たちに出来るだけ少なく残そうとする、有名ないじめっ子。ノラは、彼女を頼る女性依頼者を守るために、こうした男たちのやり方と闘わなければいけないのです」と彼女は言う。

2013年に、ダーン自身が、世間の耳目を集めた離婚を経験していたので、彼女は法体制に深く根付いた性差別に、この登場人物が憤りを感じているのがよくわかる。「離婚は、男性と女性で異なる経験。女性たちや母親たちには、より高い水準が設けられている」と彼女。「ノラは、良き父親という考えは、わずか30年前に考案されたものだと思っていて、私はそれが気に入ったわ。私の父(2013年の映画『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』の主演俳優ブルース・ダーン)が、私を学校に送るべきだなんて、誰ひとりとして提案することすら考えなかったもの。一度もね。それに、彼は俳優でサラリーマンではなかったのに。いまや、男性たちには共感の余地が与えられ、そして女性たちは罪の意識を感じることなく仕事へ行くことができるの」

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最終更新:2/24(月) 20:20
ハーパーズ バザー・オンライン

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