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Stage『彼らもまた、わが息子』~アーサー・ミラーの名作、新訳で

2/25(火) 17:08配信

中央公論

文・河合祥一郎 東京大学教授

 長きにわたったこのコラムも本稿をもって終了となる。記念すべき最終稿には、二十世紀を代表する劇作家アーサー・ミラーの名作All My Sonsを選びたい。終戦直後の一九四七年に書かれた第一回トニー賞受賞作であり、私自身、学生時代に英語劇で演じたことがある。『みんな我が子』の題で親しまれてきたが、このたび水谷八也の新訳により、『彼らもまた、わが息子』として生まれ変わる。

 舞台設定は、第二次世界大戦直後のアメリカ。ケラー家には二人の息子がいたが、次男ラリーは空軍パイロットとして従軍したきり行方知れずになり、それから三年が経った。母親のケイト(山本郁子)はラリーが死んだことを認めたくないが故に、ラリーの恋人だったアン(佐藤玲)と長男クリス(竪山隼太)の婚約を認めようとしない。

 父親のジョー(吉見一豊)は戦時中、空軍に戦闘機の部品を納入する工場を経営していたが、ひびが入った部品を納品したために戦闘機二一機が墜落し、そのとき現場の責任者だったアンの父親は逮捕されて服役中だ(欠陥のあるエンジンをそうと知りながら空軍に出荷した話は、実話に基づく)。アンは、若い兵士らを死に追いやった父を憎み、過去を忘れてクリスと新しい未来を築きたいと夢見ている。

 だが、アンの兄ジョージ(逢笠恵祐)がケラー家にやってきて、驚愕の事実を伝えるのだった……。

 演出は新鋭の桐山知也。美術は伊藤雅子。他の出演者に斉藤淳、上原奈美、森永友基、多賀麻美。

 ナショナル・シアター・ライブで、ロンドンの『みんな我が子』が日本でも上映されたばかり。注目の作品だ。





2020年2月7日(金)~15日(土)
東京・六本木、俳優座劇場
全席指定 一般5800円
ペアチケット(一般2枚)11000円
グリーンチケット(学生)2900円
〈お問い合わせ〉
俳優座劇場
電話:03・3470・2880

最終更新:2/25(火) 17:08
中央公論

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