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建築→東大→ドコモ→DeNA→起業 で気づいた「ビジネス」と「アート」の親和性

2/27(木) 6:11配信

NIKKEI STYLE

《連載》フロンティアの旗手たち アート×ビジネスで世の中をもっと面白く(3) uni’que代表 若宮和男

次代を担う「旗手」は何を感じ、何を考えているのか――。日本経済新聞社が運営する投稿プラットフォーム「COMEMO」から、「キーオピニオンリーダー」が執筆したビジネスパーソンにも役立つ記事を紹介します。IT関連ベンチャー、uni’que(ユニック、東京・渋谷)代表の若宮和男さんによる「アート×ビジネスで世の中をもっと面白く」、第3回は、アートとビジネスの密接なつながりについて語ってもらいます。

■アートの意義を探究し続けた

「アートとビジネスはなじまない」と一般的に思われがちです。そんな中で今、「アートシンキング(アート思考)」が注目されているのは、ビジネス、特にイノベーションやスタートアップ、新規事業立ち上げをめざす際に突き当たる「行き詰まり」を打破するために、アートに学ぶことが多いとわかってきたからだと思います。私自身、特に起業してからそのことを実感するようになりました。

アートというものは、実用的な観点からみれば、生きるために「必要のないもの」に思えます。しかし人間は大昔からアートという営みを続けてきました。実用性のないアートを、なぜ人間は必要としているのか、人間にとってどのような意味があるのか。私は以前、そうしたことを考える「アート研究」をしていました。

私が最初のキャリアとして志したのは建築でした。建築がアートや歴史、工学、社会、ビジネスまで、さまざまな領域にまたがっているところを「面白い」と思ったからです。しかし、実際に設計事務所に就職してみると、地震大国である日本の建築には、想像以上に工学的な制約や法的な制限が多く設けられていました。しかも私が就職した1998年はバブル経済の崩壊後。クライアントの資金も限られていたことから、他にはないユニークなものではなく、「よくある形でいいから、できるだけ費用をかけずに」と求められることが多かったのです。実はアート思考的な発想からいえば、こうした制約がむしろ創造性を発揮するきっかけとなるのですが、当時は若かったのでそれを「自由度が乏しく面白くない」と思ってしまい、会社を辞めました。

そして、建築をアートの側面から見直そうと考え、大学に学士入学してアート研究を始めました。専攻した「美学芸術学」は、美術の歴史を学ぶのではなく、アートの意義そのものを問う学問です。それは、正解がなく、言葉で表現できないアートについて、自分なりの見解を考えて示していくことにほかなりません。アートという答えのないものに対して「自分の視点」を持ち続ける訓練でした。

このときの経験があったからこそ、前回お話しした「フレームワークやさまざまなセオリーを使っても新規事業がうまくいかないとき」に、「そもそも答えのないものに自分らしくどう向き合うのか」という思考に転換できたのだと思います。

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最終更新:2/27(木) 6:11
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