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野村克也さん逝去でも「南海ホークス記念館」に献花台ナシ 最後まで残った確執

2/29(土) 5:57配信

デイリー新潮

野村氏を諫めると、江本氏は阪神へトレード

 週刊新潮の記事にもあるが、配偶者と離婚したのは沙知代夫人の方が早くて76年のことだった。野村氏は78年の1月に成立し、同年4月に2人は再婚した。

 スポーツニッポンの記事でも言及された江本孟紀氏(72)だが、他に2人の選手と共に75年、選手側代表として野村監督に面会している。

 その場で3人は「公私混同」――つまり沙知代夫人がチームに介入してくることを止めるよう求めた。改めて江本氏に取材を依頼した。

「僕自身は沙知代夫人から直接の被害を受けたことはありません。ただ、一部の選手が被害を訴え、選手会としても看過できない状態になりました。何より問題だったのが、チーム内部がどんどん白けたムードになっていったんですね。これはなんとかしなければならないと、野村さんに会って改善を求めたのは事実です」

 一般的には、これで江本氏は野村監督の不興を買い、12月のトレードで阪神に“放出”されたことになっている。だが、江本氏は明確な因果関係を否定する。

「3人で直訴しましたが、その中にはトレードに出されなかった選手もいます。沙知代さんとの問題とは何の関係もなく、単に僕が南海では必要のない選手だと判断された可能性もあります」

 そんな江本氏、実は以前から「メモリアルギャラリー」の状況を把握し、「野村さんの記述がないのはおかしい」と疑問を抱いていたという。

「数年前、野村さんに『名前や写真を出してもらいましょうよ』と持ちかけると、まんざらでもなさそうな表情でした。ところがしばらくすると、『南海が俺の写真や名前を使わないと言ってきたそうだぞ』と仰るんですね。それならば、と南海さんとも話し合いの場を作ってもらったのですが、南海さんは『野村さん側がお断りになられました』と平行線でした」

 江本氏には忘れられない光景がある。2018年2月、宮崎で巨人と“ホークス”、つまり南海、福岡ダイエー、そしてソフトバンクのOB戦が開催された時のものだ。

 野村氏だけでなく、長嶋茂雄氏(84)も王貞治氏(79)という巨人側のスターOBも駆け付けたため、大変な話題となったイベントだ。この試合には江本氏も南海OBとして参加した。

「ホークス側のベンチに行くと、実態はほぼ、ダイエーとソフトバンクのOBチームなんですよ。南海の関係者は少なかった。野村さんもベンチの端でぽつんと座っているから、声を掛けたんです。すると何人かの南海OBを『挨拶に来なかった』と批判を始めたので、『野村さんは南海で嫌われているんですから、挨拶に来るわけないでしょう』と言ったら苦笑していましたね」

 南海が身売りをしてしまったことも、“関係修復”を難しくした一因かもしれない。野村氏と南海を繋ぐ人脈が失われてしまったのは間違いない。

 しかしながら江本氏は、一度は橋渡しに奔走した人間として、「関係修復は、やはり夢物語だったんでしょう」と振り返る。

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最終更新:2/29(土) 7:15
デイリー新潮

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