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新型コロナウイルスには「2度の感染」がありうる? その日本人女性は、なぜ症状が再発したのか

3/2(月) 8:11配信

WIRED.jp

新型コロナウイルスによる感染症「COVID-19」にかかると、肺炎に似た症状が出る。さらにひどいことがあるとすれば、いったい何だろうか? それは同じ感染症に2度かかることだ。

都市封鎖や全面休校といった「強硬策」はどこまで有効なのか?

日本政府の関係者によると、大阪のバスツアーガイドの女性が新型コロナウイルスによる感染症に2度かかった可能性があるという。大阪府の発表によると、この女性は1月下旬に1回目の新型コロナウイルスへの感染の診断を受けた。それから間もなく症状が改善したことから退院し、その後の検査ではウイルスに陰性の結果が出た。3週間後、のどと胸の痛みを訴えて再び検査を受けたところ、再び陽性の結果が出たのだ。

今回の事例に関するメディアの報道は、COVID-19からの回復後でも新型コロナウイルスに対する免疫が生まれない可能性があると指摘している。しかし複数の感染症専門家は、こうした結論を裏付けるだけの十分なデータが存在しないと言う。ウイルスの活動が低下してから再び活発化した可能性もある(ウイルスにはこういう動きをしがちなものがある)。また、単純に検査に誤りがあった可能性もある。

「本当のところ、問題は証拠がどれだけきちんとしているかということです」と、ピッツバーグ大学の国際保健の専門家、ドナルド・バークは言う。「わたしたちは確かなものを何も手にしていません。必要であるものはウイルスの配列なのです」

「再発」か「再感染」かを見分ける唯一の方法

新型コロナウイルスが消えたように見えて再び戻ってくる「再発」と、最初のコロナウイルスが消えるころに第2の新型コロナウイルス株に感染する「再感染」を見分ける唯一の方法がある。それはウイルスの完全な配列だ。

いまCOVID-19の診断に使われている検査は「RT-PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)」と呼ばれる手法に基づいている。これはウイルスの遺伝子コードのすべてではなく、一部分を拾い上げる。

つまり、新型コロナウイルスに固有でありながら、安定していて変異しても消えることのない部分だけを捕捉するように設計されている。特殊な蛍光染料のおかげで、ウイルス片が多ければ多いほど遺伝物質は明るく光り、光のパターンをつくり出してウイルスの存在を知らせる。

理論上は、陽性の診断が下るたびに医師が患者の鼻か口のウイルスの配列を完璧に捉えていたなら、ゲノム読解ソフトウェアを使ってそれぞれの遺伝的文字列を比較し、患者が同じ株のコロナウイルスを保有しているのか、それとも新しい株を保有しているのかを見分けることができる。そのようなデータがない限り、確実に知る手だてはないとバークは言う。

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最終更新:3/2(月) 8:11
WIRED.jp

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