ここから本文です

池田エライザが、初監督映画「夏、至るころ」にかけた思い

3/6(金) 10:01配信

キネマ旬報WEB

「地域映画」は、本当に地域のためになるのか? 連載その5

池田エライザ(女優、映画監督)インタビュー
地域の「食」や「高校生」とコラボした美味しい青春映画製作プロジェクト『ぼくらのレシピ図鑑』シリーズ第2弾「夏、至るころ」が完成した。監督は池田エライザ。撮影は福岡県田川市で行われた。
本連載では、これまで『ぼくらのレシピ図鑑』シリーズのプロデューサー、三谷一夫さん、その第1弾「36.8℃ サンジュウロクドハチブ」の安田真奈監督と、舞台となった兵庫県加古川市の制作担当だった松本裕一さん(兵庫県議会議員)、そして「夏、至るころ」が撮影された田川市の有田匡広さん(たがわフィルムコミッション/田川市職員)と、さまざまな立場から地域発の映画作りについて語っていただいた。
最後に池田エライザ監督に演者の目線をもって作品をクリエイトする立場から、地域活性をベースにした映画制作に参加した心情をうかがおう。監督として、どのように感じ、過ごし、映画を完成に導いたのか? そこに、プロジェクトを未来へと推し進めるヒントが隠されているように感じられた。
                                     取材・文=関口裕子

女優も映画監督も志しは同じ

――これまでは俳優として映画に取り組まれてこられましたが、今回は監督。プロジェクトに最初から最後まで関わる役割です。立ち位置が変化したことで見えたものはありましたか?

池田 私は役者の中でも特異なほうかもしれません(笑)。たとえば、現場でごはんを食べるとき、録音部さんや照明部さんのところに行って、気になっていることを教えていただくことが多かったんです。せっかちというのもあるんですが、ストレートに芝居の質を高めたくて、いろいろなスタッフの方にひっついていたので、今回の現場もそんなに違和感はありませんでした。

――名優として知られる高峰秀子さんもそういう方だったと聞いています。一緒ですね。

池田 シンプルに女優さんと話すのは緊張する、というのもあるんですけどね(笑)。

――ご自身も女優じゃないですか(笑)。

池田 自覚がないんでしょうね(笑)。もともと小学生の頃は小説家になりたかったんです。あれやこれやで表舞台に立つ機会をいただきましたが、華やかな瞬間に触れると萎縮してしまって(笑)。でも技術部にいると自然と仕事の話で盛り上がれるんですよね。

――技術的な知識は、演技にもプラスになることが多いんじゃないですか?

池田 そうですね。監督と俳優の距離感って、なかなか微妙じゃないですか。でも当然、作品にずっと関わっている分、監督は脚本を深く理解している。なるべくそれを察したいという気持ちがあって、ウザがられない程度にひっついていました。ありがたいことに同じ監督にまた呼んでいただくことも多く、そういう監督と作品について、こそこそしゃべるのは本当に楽しいんですよね(笑)。

1/5ページ

最終更新:3/6(金) 22:44
キネマ旬報WEB

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事