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新型コロナでアマゾンの「やらせレビュー」自粛、中国首謀者が告白

3/13(金) 6:00配信

日経ビジネス

 日本のアマゾンにIT関連機器を出品している中国・深圳のネット販売各社が、2月後半から「やらせレビュー」を自粛していることが本誌の取材で分かった。新型コロナウイルスの影響で日中間の国際航空郵便に遅延が発生しており、日本の在庫が足りなくなってきた。わざわざコストをかけて商品を褒めたたえるやらせレビューを掲載しても、需要に応えられず、無駄になる可能性が高いと判断した。ウイルスの感染拡大による経済活動の低迷が、意外なところから顕在化した格好だ。

【関連画像】アマゾンでは商品を褒めたたえる「やらせレビュー」が横行しているようだ(写真はイメージ)

 そんな“苦境”を教えてくれたのは、深圳の坂田(バンティエン)地区に集中するネット販売業者の1社に勤務する王宇航(ワン・ユーハン、仮名)氏だ。

 坂田地区のネット販売業者はこぞってやらせに手を染めており、日本に嘘をまき散らす“汚染源”になっていることは、1月に公開した記事「アマゾン『やらせレビュー』の首謀者を直撃、楽天も餌食に」で報じた通りだ。王氏は坂田地区にいるやらせの首謀者の1人である。販売を促進するために、日本人の協力者に金銭を支払い、イヤホンや携帯型スピーカーなど自社製品を絶賛する高評価のレビューをアマゾンに書き込ませてきた。

 今回、新型コロナウイルスの影響で、日中間の航空便が運休するなどしており、深圳から日本のアマゾンの倉庫に送った品物が予定通り届かなくなってきたという。王氏は「在庫を十分に補充できなくなっている」と嘆く。

●「心配なのは中国でなく日本」

 王氏は今後、日本でコロナウイルスの感染が一気に拡大し、消費が低迷することも想定している。「深圳市内での新型コロナウイルスの影響は落ち着いてきている。むしろ心配なのは日本だ」と言う。

 在庫を補充できず、消費も低迷すれば、コストをかけてやらせレビューを掲載しても効果は薄い。王氏は「僕は2月半ばからやらせに協力してくれる日本人の募集を停止した。周囲も2月下旬からストップしている」と話す。

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最終更新:3/13(金) 6:00
日経ビジネス

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