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思い込みの功罪―「アンコンシャス・バイアス」とは?

3/18(水) 7:35配信

日本の人事部

「アンコンシャス(unconscious)=無意識」と「バイアス(bias)=偏見」の二つの単語から構成されるとおり、アンコンシャス・バイアスとは「無意識の偏見」「無意識の思い込み」という意味です。本人が気づいていない、偏ったものの見方やゆがんだ認知のことを指し、多くは過去の経験や周囲の意見、日々接する情報から形成されます。

例えば、「男性はパソコンに詳しい」「女性は家庭を優先する」は典型例です。アンコンシャス・バイアスは、場合によっては組織活動における意思決定にネガティブな影響を与えます。そのため、組織内でいかに無意識の偏見や先入観が作用しているかを認知させ、悪影響を取り除いていくことが人事上の課題となります。

ただし、アンコンシャス・バイアスは、全面的な「悪」ではありません。人は「無意識の思い込み」によって、物事を迅速に判断する高速思考(※)を可能にしています。つまり、瞬間的かつ無意識に生じる知的連鎖プロセスの一種となるわけです。

従って、アンコンシャス・バイアスは全て取り除くべきという見解は正しくありません。円滑な組織運営を妨げる偏った見方を是正すること、また、発生しない仕組みを作ることが大切です。

※この高速思考は、「ヒューリスティックス」という直感による思考のスピードアップとして科学的にも注目されています。

なぜ今、アンコンシャス・バイアスが注目されるのか

アンコンシャス・バイアスが注目を浴びるようになったのは、2010年代に入ってからです。IT企業大手である米Google社やFacebook社が、従業員から人種や性別の偏りがあると指摘されたことが一つのきっかけとなりました。

Google社はこれを受けて、2013年からアンコンシャス・バイアス研修を実施。Webサイトで研修内容や教材を公開するなど、組織にネガティブな影響を与える無意識の偏見を排除する取り組みを行っています。

日本企業でも、組織内のアンコンシャス・バイアスと向き合う必要性は高まっています。背景には、働き方の多様化が進み、労働力人口の構成が変わってきていることがあります。

最終更新:3/18(水) 7:35
日本の人事部

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