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中国映画が、とんでもない!

3/19(木) 16:30配信

キネマ旬報WEB

現代中国映画の「深い理解への入口」へと読者をお誘いしてみたい。そして、いま始まろうとしている20年代の映画体験、20年代の世界を生きることに備えよう。このたび公開される、中国から届いたアートフィルムには驚くべき贅沢さ、大胆な構想、鋭敏な知性が躍っている。まずは素直な驚きに身を委ねてみよう。
中国映画が、とんでもない!

もっと「中国映画が、とんでもない!」を読みたい方は「キネマ旬報」3月上旬号にて

中国映画、2020年代を予想する

2020年は悲惨な幕開けとなった。新型コロナウイルスの影響で、映画館はどこも休館、映画の撮影はすべて中止となった。03年のSARSのときにもあったことではあるが、今回はより長引くことが予想され、影響は計り知れない。とはいえ、感染が収束すれば映画館に観客は戻ってくるので、また映画市場も回復し、20年代のうちにアメリカを抜いて世界最大となることは確実であろう。

中国で国産映画がヒットしている背景には、国による保護政策がある。輸入映画は本数や総上映時間にも制限があり、簡単には中国で公開できない。だが、その制限も徐々に緩和されていくはずで、今後は外国映画と競争できる、更には海外でも通用しうる作品をいかに作っていくかが課題になるだろう。残念ながら今の中国映画は、制作されている本数の割に、海外で公開されている作品が少ない。それは、どの作品も興行成績を追求するあまり、スターの人気に頼ったり、過去のヒット作に類似した内容のものを作りがちで、多様性を欠いていることに原因がある。それには検閲制度や配給システムも関係しているのだが、こうした点を改善していかない限り、世界に通用する中国映画は出にくいと思われる。


文・中山大樹[中日映画コーディネーター]
なかやま・ひろき
1973年生まれ、千葉県出身。金沢大学文学部卒。96年以降、中国の中央財経大学、上海財経大学に留学。08年より中国インディペンデント映画祭を開催。現在は、日中で上映活動や映画制作に携わる。著書に『現代中国独立電影』(講談社)

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最終更新:3/19(木) 16:30
キネマ旬報WEB

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