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外国人労働者が借金をせずに来日する方法とは?

3/23(月) 12:12配信

Wedge

 外国人労働者の数は2019年10月末時点で約166万人を数え、過去5年間で2倍以上に増えている。同年末で約37万人に上る実習生、34万人近い留学生の急増が影響してのことだ。留学生は本来「労働者」ではないが、勉強よりも出稼ぎを目的に留学ビザで来日する外国人も多い。

 政府は昨年、外国人労働者の新在留資格「特定技能」を創設し、5年間で最大34万5000人の受け入れを見込んでいる。今後も日本で働く外国人は確実に増えていく。

 筆者は2007年から、外国人労働者の就労現場を回って取材を続けている。実習生や留学生、日系ブラジル人、一部アジア諸国との経済連携協定(EPA)によって来日した介護士や看護師など、様々な外国人と出会ってきた。それぞれの受け入れ制度、また雇用環境の問題もあって、日本での生活に満足している人は多くない。そんな中、愛媛で農業法人に就職したブータン人たちの幸せな表情が印象に残った。

 地方における人手不足は、都市部にも増して深刻だ。外国人労働者を受け入れようと、知事など自治体の首長が自ら送り出し国へ誘致に出向く動きも目立つ。

 ただし、地方にはハンディもある。都市部よりも賃金が安く、生活も便利とは言えない。ブータン人の受け入れを通じた愛媛の成功から、私たちが学べることは何なのか。

(1)「借金漬け」で来日しない仕組みづくり

 ブータン人留学生たちは来日時、日本語学校に支払う初年度の学費などを借金に頼った。借金を抱えての来日は、アジア新興国出身の留学生、また実習生の多くにも共通する。実習生には学費は必要ないが、現地の斡旋業者が多額の手数料を徴収するからだ。

 実習生の手数料には、彼らを日本で仲介する監理団体に対し、斡旋業者が支払うキックバックや、受け入れ企業関係者が現地を訪れた際の接待費用も含まれる。ベトナムなどでは日本への出稼ぎ希望者が多く、日本側の「買い手市場」となっている。そのため不明瞭なキックバックや接待が横行する。

 実習生や留学生が日本で得られる賃金は高くない。それでも彼らは短期間で借金を返済し、留学生であれば学費まで貯めなければならない。結果、職場や学校から失踪し、不法就労に走る者が後を絶たない。

 そんな現状を変えようと、愛媛のブータン人たちは労働組合を結成し、実習生などの送り出しに関わろうとしている。人材が借金を背負わず来日できる仕組みができるかどうか注目に値する。

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最終更新:3/23(月) 12:12
Wedge

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