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イヤイヤ期の子も思わず笑顔に くぼまちこさんの絵本「はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!」

3/24(火) 14:10配信

好書好日

歯磨きに悩む親子の支持を受け大ヒット

――絵本作家、くぼまちこさんのデビュー作『はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!』。2015年の出版直後から大きな反響を呼び、4年で25刷を重ねるヒット作となった。主人公は歯磨き嫌いの男の子、たっくん。ごはんを食べた後も「ぼく はみがき だいきらい」とそっぽを向いてツーン。そんなとき、「しゅっ しゅっ しゅっ」と、不思議な歯ブラシ「はみがきれっしゃ」が現れて――。愉快な助っ人の登場に、たっくんも思わずにっこりしてお口をあーん! ちょっと憂鬱な歯磨きの時間を楽しくしてくれる絵本だ。

【写真】『はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!』中身はこちら

 ちょうど、私の甥が絵本の「たっくん」と同じ、2歳半くらいのころ。実家で姉の一家も交えて食事しているときにグズってごはんを食べなくなってしまったことがあったんですね。それを見ていた甥のお父さんがスプーンを「新幹線だよ~!」と言いながら、口元にビューン!と持っていったら、急に笑顔になって食べ出したんです。ちょっとした大人の機転と言葉によって、子どもの気持ちってこんなに切り替わるんだ!という発見があって。『はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!』を作るヒントの一つとなりました。

 私自身、すごく歯磨きが嫌いな子どもだったんですよね。しなくちゃいけないことなのに、「嫌だなあ」と毎日のように思っていました。私が子どものころとは歯磨きに対する意識も変わり、「歯磨き、嫌いじゃないよ」っていう子も多いと思うんですが、取材すると「イヤイヤ期」の歯磨きはとにかく大変!という声もよく聞きました。「苦手なことが、ちょっとでも楽しくなればいいな」という思いが、物語のベースにありますね。

 「“むしばきん”みたいな悪役が出てこないのがいいですね」と言われることがあるんですが、子どもを怖がらせるようなストーリーは最初からまったく考えていなかったんです。子どもにとって歯磨きは「口を開けること」が、一番のハードルだと思うんですよね。大好きな乗り物が「しゅっ しゅっ しゅっ」と近づいてきたら、うれしくなってお口を開けて……そうしたら、もう最後まで「はみがきれっしゃ」と一緒に気持ちよく磨けるはず。「楽しく歯磨きする」というテーマに絞っていたので、ことさら「むしばきん」の要素を付け加える必要がなかったのかもしれません。

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最終更新:3/24(火) 14:10
好書好日

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