ここから本文です

ウイルス禍で米在留邦人に差別

3/24(火) 14:45配信

Japan In-depth

【まとめ】
・新型コロナウイルス感染症の中心地はアジアからヨーロッパへ。
・NYではアジアでの感染が減っていることは伝えられていない。
・アジア系住民への差別が顕著に、90年代に逆戻りしないか危惧。


たったこの3週間で自分がいる世界が天と地ほども変わってしまった。

私が住むニューヨークでは、映像の撮影という私の仕事柄、3月、4月はイベントも多く、例年ならご多分に漏れず、忙しい毎日が続くはずであった。

3月に入って事態は急に進行した。

3月初旬のアメリカでは中国に続く感じで日本や韓国で感染者が多く発生したことが報道されており、今から考えると信じられないが、ニューヨークでの感染者は公式にはゼロ、と伝えられていた頃だった。私にすでに入っていた日本からの仕事のオーダーは全部キャンセル。そして事態が自らの貧相な想像力とは違う方向に動いて来たのもこの頃である。

それは私が取材するはずのオハイオの大学から、私が日本人であることを理由に、遠回しに取材を遠慮してもらうよう通知を受けたのが発端だった。

あの頃は人種差別的に感じたが、今考えると先回りした合理的な判断だったと思わざるをえない。

あれからまだ3週間も経っていないのだ。

当初は中国を中心とするアジアの感染者(日本でのクルーズ船の発生も含む)の数が圧倒的だったものの、あっという間にその中心地はヨーロッパへ。そしてニューヨークも例外ではなかった。

数日前の記者会見でデブラシオ・ニューヨーク市長は言った。

「今やニューヨークはこの危機の震源地(epicenter)である」

ここのところ毎日、デブラシオ市長、クオモ・ニューヨーク州知事、トランプ大統領の会見がすべて生放送で流れていて、毎日のようにあらたな発表があり、もはや当然のように良い発表はなく、今日はまたどんな悪いことが急に発表されるか構えながらテレビに見入っている。

イタリアで感染による死者が爆発的に増えているのが報道されても、アジアでの感染が減っている事実はこちらではほとんど報道されない。そのせいではないとは思うが、中国を中心としたアジア人がいまだにアメリカでウイルスを撒き散らしている、という、いわれなき差別が少なくともここニューヨークでは以前より増えてきていると感じる。

1/2ページ

最終更新:3/26(木) 13:50
Japan In-depth

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事