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新型コロナが中小零細企業に与える教訓(玉木潤一郎 経営者)

3/24(火) 6:34配信

シェアーズカフェ・オンライン

いまだ収束が見えない新型コロナウイルス問題。世界経済へ及ぼす影響は大きく、2020年3月下旬現在において世界中の株式市場で株価は暴落している。

新型ウイルス肺炎による致死率に関しては専門家に論を譲るが、私たち中小零細企業にとっては、経済崩壊による「死」がより身近である。

例えば筆者が経営している、宴会が中心の大型居酒屋では売り上げが軒並み例年の55~60%にまで縮小している。また、県に支援を求めたことで話題になった奈良県の宿泊業は、昨年対比10%(90%減)程度にまで落ち込んでいると報道された。騒動の収束が見えない今、国の中小企業への支援策にも注目が集まる。

本稿では、実際の経営現場では今後どういう方策が必要か、そして今回の騒動で学んだことは何なのかを考察してみたい。

■出勤しなくても業績維持できる環境を
真っ先に社員をリモートワークに切り替えた電通を先頭に、時差出勤やクラウドを活用した時短勤務、テレワークなどを大企業が続々と導入している。

会社に行かなければ進まない仕事というのは、オフィスワーカーにおいて実は多くない。WEB会議が広く実用化された現在では、会議メンバーが顔を合わせる必要すら無い。

働き方改革が叫ばれて久しいが、むしろこれを機に中小企業でも一気に働き方の多様性を認めていくべきだろう。

問題は現場のオペレーターたちである。筆者の会社で言えば、飲食店や介護施設のスタッフ、建築現場の作業員など。こういう仕事はリモートワークなどできないので、そこで働く者たちの負担は大きい。

また、特に今回大きな負担がかかっている医療関係者や保育士などは、いざ有事の際には個を犠牲にしなければならない場面もあるだろう。

これは災害の際の消防隊員や警察官も同様であるが、公務員の場合には国土の一部での災害であれば他府県からの応援で人手を賄える。しかし今回のように全国規模でしかも民間施設の職員となるとそうもいかない。

医療施設や保育所が有事の際に重要な役割を果たすことが今回で再認識されたことを踏まえ、今後は国が主導してでも、医療関係者や保育士の人員配置と、現場オペレーターの待遇が改善されるような施策が必要であろう。

その他の民間企業の現場オペレーターに関して、経営的な運用としては”休める体制ができるのを待たずに休ませる”という点に尽きる。これには働き方改革の活用が適切で、有給の取得や時短を普段から達成していくことが必要だ。

言うほど簡単なことではないが、真の先進国となるためにも企業側と働く側、お互いの姿勢が問われる。

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最終更新:3/24(火) 6:34
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