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「長男と二男、後継者を選べない」社長が今できる相続対策は?

3/24(火) 8:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

事業承継は、一朝一夕には解決しないもの。周りが進めていないからと言って、自社の事業承継を先送りにしてはいけません。よくある失敗事例から、事業継承について学んでいきましょう。今回は、『〈4訂版〉税理士が見つけた!本当は怖い事業承継の失敗事例55』(東峰書房)より一部を抜粋し、経営者の引退年齢の推移など、「データ」で見る事業承継について、辻・本郷 税理士法人の楮原達也氏が解説します。

息子たちの「今後5年の働きぶり」で後継者を決めたい

【特例継承計画の提出】

私は卸売業を営んでいる会社の代表取締役社長です。創業以来黒字経営を続け、今後もしばらくは順調に進めていけそうですが、私も60代半ばになりそろそろ事業承継を考えています。

先日顧問税理士に相談したところ、自社株の評価が想像以上に高く、将来の相続税が不安になってきました。

ところで、事業承継税制に改正があり、自社株に係る贈与税・相続税を負担することなく事業承継ができると聞きました。ただし、改正後の事業承継税制では、3年以内に後継者等を記載した特例承継計画を提出しなければならないそうです。

当社は私の長男と二男が働いておりますが、二男は最近当社で働き始めたばかりで、どちらを後継者にするかはこれから5年くらいの2人の働きぶりをみて決めようと考えております。

改正後の事業承継税制は非常に魅力的な制度ですが、当社はまだ何も決まっていない状況のため、3年以内に後継者も含めて事業承継のことを全て決めるのは難しいと思いますので、他の方法で事業承継は考えていこうと思います。

【×失敗のポイント】

社長は2023年3月31日までに後継者をどちらか1人に決めて、その後継者を記載した特例承継計画を提出しないと事業承継税制の特例は使えないと考えていました。

【〇正しい反応】

特例承継計画は、株式の承継を受ける予定の後継者(最大3名)等を記載して2023年3月31日までに提出します。その後、2027年12月31日までに贈与または相続等で社長から後継者に自社株を移すことにより、事業承継税制の特例の適用は可能になります。

なお、特例承継計画提出前に贈与または相続等があった場合でも、2023年3月31日までであれば、都道府県に認定申請をする際に特例承継計画を提出することにより特例の適用が可能となります。

また、特例承継計画提出後にその記載内容について変更があった場合には、変更申請書を提出することにより変更することができます。事業承継税制の特例を適用するか迷われている場合には、ひとまず2023年3月31日までに特例承継計画を提出してから考えるのも一つの方法です。

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最終更新:3/24(火) 8:00
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