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ダークウェブで殺し屋を雇えるって、本当なの?

3/25(水) 18:00配信

クーリエ・ジャポン

通常の検索エンジンでは見つけられず、ユーザーを追跡できないウェブサイト、「ダークウェブ」。麻薬等の違法な取引、児童ポルノなど、犯罪の温床となっており、各国は捜査に乗り出している。そのダークウェブで近年、殺しを請け負うサイトが増えているという──。

その実態に「ニューヨーク・タイムズ」が迫った。

捕まるのは殺人を依頼した側

「アゼルバイジャニ・イーグルズ」というウェブサイトに行けば殺人を5000ドルで依頼できる。「スレイヤーズ・ヒットメン」という別のサイトには、ほかのオプションもある。暴行なら2000ドル。拷問殺人は5万ドルだ。

ただし、こうした“殺し屋サイト”で依頼した仕事がきちんと遂行されることを期待してはいけない。専門家や警察によれば、ダークウェブやダークネットにあるこの種のサイトはどれもオンライン詐欺だからだ。これらの闇サイトを通じて依頼された殺人が実際に実行された事例はいままで確認されたことがないという。

もっともこれらのサイトが闇の深い商売に手を出していることに変わりはない。そのため、お金を支払って殺人の依頼をする人を捕まえるのに適した場所になっているのも事実だ。こうしたサイトに支払いをした後、警察に捕まり、現在、刑務所にいる男女が何人もいる。

最近ではイリノイ州の看護師が刑事裁判で罪状を認め、12年の拘禁刑が言い渡された。この看護師は不倫相手の妻の殺害を願って「シシリアン・ヒットメン・インターナショナル・ネットワーク」というサイトに1万2000ドル相当のビットコインを支払ったという。

「お金を騙しとるのに、またとない好条件」

ミシガン州立大学のトム・ホルト教授と学生のアリエル・ロディが、24の殺し屋サイトを調べて論文を書きあげている。現在、査読中のこの論文は、多くの人が以前から気になっていたことに取り組んだ初の学術的な調査だ。

「インターネットという匿名の世界には遅かれ早かれ、死や殺しを請け負うマーケットができあがるだろう」といった予測は昔からあった。だが、殺し屋を雇える闇サイトが増殖したのはダークウェブが登場したここ10年ほどのことだ。ダークウェブのサイトでは、オンライン上でやりとりする双方が匿名を維持でき、位置情報も隠せる。お互いに素性がわからず、警察にも誰だか特定できないことを目的としている。

「お金を騙しとるのに、またとない好条件が揃っています。ちょうどいい程度の危険な雰囲気がありますからね。依頼した仕事が遂行されなかったとき、あなたは何ができますか」

こう語るのはエミリー・ウィルソン。ダークネットを専門とする情報セキュリティ会社「タービアム・ラボ」の研究主任だ。

殺し屋を雇える闇サイトが初めて見つかったとき、ダークウェブには殺しの依頼を待つ本物の殺し屋が多数いるのではないかと考える人が少なくなかった。

そうした人向けに、この種の闇サイトを宣伝する資料が通常のインターネットのあちこちに投稿された。たとえば「実在する殺し屋に関する事実と逸話を紹介します」という謳い文句のサイトだ。このサイトには、殺し屋サイトをオンライン詐欺だと言う人が多いのは、本当に殺し屋を雇えることがわかってしまったら世の人が困るからだ、といったことが書かれている。

「依頼主の大半は、本物の殺し屋がいるという証拠がある、信頼できるサイトで注文をしています」という一文もある。このサイトを訪れると、「エイティーンス・ストリート・ギャング」という殺し屋サイトへのリンクが示される。

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最終更新:3/27(金) 20:15
クーリエ・ジャポン

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