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「新型コロナウイルス」で外出禁止令が出たニューヨーク州で起こったこと

3/25(水) 20:30配信

商業界オンライン

 2月29日にワシントン州が新型コロナウイルス感染拡大で非常事態宣言を発令した時には、筆者が住むニューヨーク市ではまだ新型ウイルスの目に見える影響は少なく、カリフォルニア州にも急激に感染が広がっているため要注意、という状況だった。全米での感染者数はワシントン州を中心に70人だった[1]。

 しかし人口密度が高く世界中から人が流入するニューヨーク市に新型ウイルスは瞬く間に広がり、1週間後にはニューヨーク州は非常事態を宣言、その頃にはハンドサニタイザー、ペーパータオル、トイレットペーパー、除菌クリーナーがオンラインや小売店から姿を消し始め、パニックが始まった。ブロードウェイ、マジソンスクエアガーデン、リンカーンセンターなど数千から数万人を収容する施設では、チケットを購入した人々が自発的にキャンセルして空席が目立ち始めた。この段階で総感染者数は400人未満だった。

 さらに1週間後の16日には感染拡大を防ぐために大人数のイベントが中止となり、レストラン、バーは店内営業禁止でテイクアウトとデリバリーのみとなった。翌17日にサンフランシスコベイエリアでは外出禁止令が発令され、ニューヨーク州でも従業員50%以上の自宅勤務が命じられた。百貨店、ギャップやアップルストア、H&Mなどの大手チェーンストアは暫定的に3月末から4月2日まで全米の店舗を閉店、ショッピングセンターも全米で閉業した。総感染者数は5904人。そしてカリフォルニア州に次いで20日、ニューヨーク州も実質外出禁止令が発表され、22日から正式に施行された。総感染者数は1万7935人に膨れ上がり、その約半分がニューヨーク州だ。

  外出禁止令が出ると、エッセンシャルと呼ばれる社会生活インフラである商業や事業(図表(1))以外の従業員は自宅からオンライン勤務するか、一時解雇となる。

 外出は「食料・薬品の購入」「運動のための散歩やサイクリング」以外禁じられ、やむを得ない外出の際でも、他人との距離を6フィート(180センチ)以上間隔を空けなければいけない。

 筆者も店舗が閉まった17日から実質的な引きこもり生活が始まり、狭い家に家族全員がほとんど外出できず、朝から晩まで一緒にいる。6日目にして早くも息が詰まる思いだ。

 全米の総世帯数は1億3854万、3月23日時点で外出禁止を命じている10州の総世帯数はその28%に及ぶ。今後もさらに広がるだろう。

 

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最終更新:3/27(金) 14:48
商業界オンライン

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