「『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!』はもう15年続いている長寿番組ですが、最近の平均視聴率は7・1%。この状態を15年も続けているというのは考えてみればすごいことですね」
そう語るのはテレビ東京の大庭竹修総合編成部長だ。2019年7月まで同番組のプロデューサーを2年間務めていた。
「それだけ継続視聴してくれる人がいるので続いているわけですが、現場は結構大変なんです。テレビ東京のバラエティーでも『緊急SOS! 池の水ぜんぶ抜く大作戦』とか『家、ついて行ってイイですか?』はワンテーマなんですが、『所さんの~』はいろいろなコーナーが並んでいるオーソドックスなバラエティーです。だから企画を絶えず考え、面白くないと思ったら入れ替えていかないといけない。
ある意味では何でも入れられる番組なんですが、これまで当たった企画と言えば『開かずの金庫を開けろ!』とか、深海魚を釣り上げる『深海魚ハンター』、日本全国の島を訪ねる『島ダス』、あるいは全国の秘境駅へ行って、利用客に『あなたはナゼ秘境駅に来たんですか?』と尋ねるとかですね。
例えばホームセンターにスタッフがずっと張り付いて、そこで木材を買っていった客に、それで何を作るんですかと聞きながらついていく。そうやって面白い話を発掘していくわけです。どういうものが面白い企画になるかというのは、時代の流れもあって、例えばホームセンターに行ってみることに世の中の人が興味を持ってくれないと企画が成立しないわけです」
7月に大庭竹部長の後を継いだ藤枝彰プロデューサーにも話を聞いた。ディレクターの時代を含めてこの番組にもう5年間関わっているという。
「『あなたはナゼ秘境駅に来たんですか?』は秘境駅にスタッフが行って、そこで電車から降りてくる客に、なぜその駅に来たのか事情を聞いていく企画です。でもどんな人が来るかわからないし、秘境駅ですからそもそも降りる人自体がほとんどいない。だからスタッフはずっと待っていることになったりします。大体3日間待っていると一人は降りてくるんですが、話を聞くと生活利用しているお客でなくて、どんな駅かたまたま見に来た観光客だったりします。3日間もじっと待っていると、動物も出てくるし、近所の人が差し入れを持ってきてくれたりします。
『開かずの金庫を開けろ!』という企画も、開けてみないと面白い話になるかどうかわからない。そのどうなるかわからないというドキュメンタリー的なところがこのバラエティーの面白いところなのですが、結局ボツになるというケースもたびたびあります。情報性に担保がないわけですね。
だからひとつは、編集でその話をどう面白くまとめるかというスキルも必要なんです。秘境駅にじっと待っている間に動物や近所の人が来てくれたことも素材にならないわけではない。このへんをどう面白くまとめるかというのは長年番組をやりながら培われるDNAですね」
番組が飽きられることなく15年も続いているのは、絶えず新しい企画に挑戦しながら、リニューアルをはかっていくという努力の結果だという。代々のプロデューサーが、今まで当たった企画を取り入れながら新しい要素を加えていく。藤枝プロデューサーも、これから本格的に藤枝色を出していくことが求められているところのようだ。
この番組には外部の制作会社も6~7社関わっており、それぞれの企画ごとに班が作られるという。12月27日には4時間のスペシャル版が放送されるため、今は全部の班がフル回転で動いているところだ。
「4時間という枠は相当いろいろな企画を盛り込まないといけないので、今本当に大変ですね。その準備をしながら通常の番組も作っているわけですから」
藤枝プロデューサーはそう言った。
最終更新:3/25(水) 16:28
創


























