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新型コロナウィルスになにが有効か? “ビタミンD”の重要性を医師が解説

3/25(水) 21:02配信

GQ JAPAN

世界中で感染が拡大する新型コロナウィルスの脅威をまえに、われわれがいまできる医学的な予防策は? 公衆衛生の専門医である伊藤明子ドクターを、機能性医学を唱える斎藤糧三ドクターが直撃した。

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“10年に1度” の、周期とは?

「今回のようなグローバルな感染症のパンデミックは、予見されていました」と、伊藤明子ドクターは述べた。

伊藤ドクターは東京外国語大学外国語学部イタリア語学科卒業後、同時通訳の仕事を経て、ドクターになった異色の経歴を持つ。東京大学医学部附属病院小児科医師であり、かつ東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻を修了している公衆衛生専門医だ。

伊藤ドクターにインタビューするのは斎藤糧三ドクター。腸内環境の再生によってアレルギーなどの慢性疾患を根治に導くことをめざす次世代型医療「機能性医学」を日本に紹介した実績を持つ。インタビューは3月22日(日)、伊藤ドクターが院長を務める赤坂ファミリークリニックの1室でおこなわれた。

伊藤 最初、中国・武漢から原因不明の肺炎患者が発生したと聴いて『あれ?』と、思いました。新興の感染症が発生しているのでは、と、思いましたね。まさに、“映画”のとおりです。

斎藤 映画とは?

伊藤 2011年に公開された『コンテイジョン』(”Contagion” アメリカ)です。公衆衛生の研修でフィリピン・マニラにある世界保健機関(WHO)の西太平洋地域事務局にいたとき、WHOの先生が私たち若いドクターに「公衆衛生にはさまざまな分野があるけれど、まもなく公開されるこの映画はわれわれWHOやCDC(米疾病予防管理センター)の人間がどう対応するかを比較的忠実に描いているから勉強になるよ」と言ったので、観たのです。映画では、未知の感染症が蔓延したらどうなっていくのか? が描かれていて、娯楽映画としてもよくできていました。その後、大学のドクター達に英語をご指導するとき、DVD学習の教材として『コンテイジョン』を勧めています。

斎藤 そうでしたか。

伊藤 一般に、“ほぼ10年に1度の周期で、大規模な感染症が発生する”とも言われています。最近では重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、それに新型インフルエンザなどが猛威をふるいました。ドクターたちの間では、「いずれ、もっと感染力の高い病原体が蔓延するのでは?」と、言われていました。

斎藤 新型コロナウィルスに対する各国の対応についてはどう思いますか?

伊藤 国によって大きな差がありますね。感染者が増大しているイタリアは、以前こそ先進諸国のなかで人口当たりの医師数が多いほうの国でしたが、医師の勤め先が統廃合などで減少して、医師資格があってもタクシー運転手として生計を立てている人もいるようになっていました。また、財政難などに伴い、政策として、病院の統廃合をおこなって医療施設や機器を絞ってきたことなども、死亡者の増大に関係しているのではないかと考えています」

斎藤 アメリカも今、感染者が増加していますが、アメリカについては?

伊藤 オバマ政権下の2010年に発効したオバマケアは、日本の医療保険制度、皆保険制度を一部参考にした保険制度で、アメリカ市民の保険加入を義務化しました。それによって、当時約4800万人いた無保険者、つまり病気になっても高額の支払いが発生すると困るので医療にかかれない人たちを救済する制度が導入されたのですが、トランプ政権がオバマレガシーをつぶすために2017年に廃止を決定したんですね。そのためもあって、いまなお約2700万人の米国市民が“無保険”なので、高額な費用を要する病院に行くのをためらっているようです。そういう状況も感染拡大に関係しているのかもしれません。

斎藤 日本人は他国に比べ、感染者が少ないように見えますが、それについては、どうお考えですか?

伊藤 本当に感染者が少ないのか、検査を一律で積極的に実施していないから見かけ上、感染者数が多くなっていないのか、じつのところ、よくはわかりません。あるいは、すでに集団免疫がつきつつある、つまり新型コロナウィルスに対する抗体を持っている人が多くなっているのかもしれません。高齢者が多い国ですが、死亡者数が他国ほど多くはないという理由は、私にはよくわかりません。文化的背景や生活習慣の違いからくるのかもしれませんし、医療制度も関係しているのかもしれませんし。 “日本が島国だから” という人もいるうようですが、それは関係ないと思います。なぜなら、イギリスもそうですが、海外との交流が盛んにおこなわれているからです。

斎藤 ウィルスの属性が国や地域によって異なる可能性はありますか?

伊藤 それはなさそうです、新型コロナ関連の論文がすでに多数、出ていますが、現状では、ヨーロッパのウィルスがことさら強い毒性を有する、と結論づけた論文はありません。

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最終更新:3/27(金) 21:42
GQ JAPAN

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