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世界で死者70万人…細菌との戦いに現れた「伝説の墓」からの救世主

3/25(水) 21:01配信

現代ビジネス

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好評連載「今月の科学ニュース」、抗生物質の新たな可能性を示す明るい話題を紹介します。ただし、新型コロナウイルスにも使おうとすれば台無しになりますからご注意を! 
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2050年には死亡者数が年間1000万人

 新型コロナウイルスという嵐は、私たちの日常を揺さぶり続けている。この原稿を書いている時点では、全世界で約21万人が感染し、約8800人が亡くなっている。

 このウイルスを恐れる理由のひとつは、発症した場合の治療薬がまだ見つかっていないからだ。

 新型コロナウイルス感染症には、同じウイルス感染症でもインフルエンザの薬は効かない。新しいウイルスには新しい薬が必要になる。

 一方で、薬が効かなくなったせいで、世界中で年間70万人が亡くなっている「感染症」がある。抗生物質への耐性を持った細菌(耐性菌)による感染症だ。

 世界保健機構(WHO)は2019年4月に発表したレポートで、「有効なアクションを緊急に取らなければ、2050年には死亡者数が年間1000万人に達する」と警告している。

 日本でも年間約8000人が、2種類の耐性菌による感染症で亡くなっているとされている。

 耐性菌とは、抗生物質から身を守るために、細胞の壁を厚くしたり、薬の成分を細胞外に排出するしくみを獲得したりして姿を変えた細菌だ。

 この耐性菌に別の抗生物質を投与しても、すぐに新たな耐性を身につけた細菌がでてきてしまう。さらに、新しい抗生物質を見つけるのには費用も時間もかかる。過去数十年に発見された新しい抗生物質はごくわずかだという。

 最近では、耐性菌に勝てる抗生物質探しに、人工知能(AI)まで登場している。

 マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが2月20日付けでCell誌に発表した論文によれば、抗生物質を見つけられるように訓練した深層学習アルゴリズムを使って、6000種類の物質のなかから、さまざまな耐性菌に効果のある抗生物質を見つけたという。

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最終更新:3/26(木) 8:01
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