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精神的・性的暴力…デートDVを受けた漫画家が明かす恐怖の4年間

3/26(木) 13:02配信

FRIDAY

結婚前の恋人間での暴力「デートDV」。

殴る、蹴るといった直接的な暴力だけでなく、人前で罵声を浴びせたり、メールやSNSを細かくチェックして行動を監視するなどの精神的暴力、性行為の強要などの性的暴力、高額なプレゼントを要求するなどの経済的暴力も含まれる。

デートDV漫画の第一話「別れたらオレ死ぬから」試し読み

性別に関わらず、誰にでも起こりうるデートDVの実体験を生々しくつづったエッセイ漫画『Vくんと私 ~彼氏からデートDVを受けていた4年間~』。コミックDAYSでの連載が完結を迎え、その結末が話題だ。

著者の彩野たまこ氏は10年前、交際していたVくんに「別れたら死ぬから」と包丁を突きつけられ、暴力を受け、人格を否定するような罵倒を浴びせられながらも4年間交際し続けた過去を持つ。

自身も過去に似た経験を持ち、本作を読んで「あれはデートDVだったのかもしれない」と気付いた女性ライターが、彩野氏に話を聞いた。

◆大ごとにしたくなかった

――彩野さんが『Vくんと私』を描くにいたったきっかけを教えてください

彩野たまこ(以下、彩野):元々まったく別の連載案を出していて、担当さんと打ち合わせを重ねていました。雑談のなかで元カレ・Vくんの話をしたら「それってデートDVじゃないですか?」と指摘されて。「DV」という言葉にビックリして、「いや、そんな大げさなものじゃないですよ」ととっさに否定してしまったんですが。

――デートDVというものがある、ということは知っていたんですか?

彩野:その時は知らなくて、担当さんが懇切丁寧に説明してくれても「そんなに大ごとなのかな?自分の経験したことは」とイマイチピンと来ていなかったです。その後自分でも調べてみて、「そうなのか、あれはデートDVだったのか」と徐々に理解していきました。

――「別れたら死ぬから」と包丁で脅されたり、殴られたりしていたんですよね? それは立派に大ごとでは?

彩野:付き合っていた当時も、友達からは「DVじゃん!」と心配されていたんですが……私は母がいわゆる毒親で、虚言癖というか、そんなことされてないのに「DVされた!」とかヒステリックに騒ぎ出す人だったので、「母みたいになりたくない」という気持ちが強くて。そういった助言を受けるたび、「DVとかそんなんじゃないよ」と否定してしまっていたんです。

未だに、人前で大っぴらに主張するのは「恥ずかしい」と思ってしまいます。「こんなことで騒ぎやがって」とか「お前だって悪いだろ」と批判されたり、自意識過剰な人間と思われるのが怖くて。

――すると、エッセイに描くというのは、彩野さんにとって非常に大きな決断だったのでは?

彩野:そうですね、悩みました。Vくんにバレたらどうしよう、という怖さもそうなんですが、さっき言った「騒ぎたくない、叩かれたくない」という心配の方が強くて。

セクハラやパワハラ、性被害の訴えなんかを見ていても、声を上げた側を非難する人はたくさんいるじゃないですか。そういうことを思うとどうしても躊躇してしまって。

ただ、こんな風に発信できる今の時代だからこそ描けるのかな、とも思ったし、自分のようにデートDVを受けながら気付いていない人も多いのかもしれないと思ったので、描くと決めました。

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最終更新:3/26(木) 13:56
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