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米在住内科医が提言。日本も直ちに大規模な新型コロナウイルスの検査を実施し、真の感染の広がりを把握せよ

3/26(木) 8:34配信

HARBOR BUSINESS Online

 米国では新型コロナウイルスの感染者が激増しています。私が住んでいるマサチューセッツ州ケンブリッジ市は、市内のハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などの大学の授業は全てオンラインに変更し、寮は閉鎖となり学生は帰省しました。大学の研究室は、ウイルスに関連する研究など、「必須」と見なされるもの以外すべて停止し、海外からの多くの研究者や留学生は帰国。地元の小中高校は休校になり、レストランはテイクアウトとデリバリーのみ、ジム、バーやカフェなども閉鎖しています。学会やコンサートなどのイベントは全てキャンセル、公共の集まりは25人まで、他人との距離は6フィート(約1.8メートル)保たなければなりません。病院、食料品店や薬局などの不可欠な事業は継続していますが、それ以外は閉鎖され、多くの住民は家で仕事をしています。

 マサチューセッツ州だけでなく、ニューヨーク州、カルフォルニア州、イリノイ州などの知事も「外出禁止(Stay-at-home)」を要請しています。多くの米国人は、生活は不便ですが、感染症のパンデミックを抑えるために知事の要請を受け入れています。まず、このようになった経緯をご説明します。

新型コロナウイルスの初期管理に失敗した米政府

 2020年2月26日、カリフォルニア州で、米国で初めて市中感染(感染源が不明だが米国内とみられる感染)による新型コロナウイルスの患者が確認されました。同時に、米政府の新型コロナウイルスの初期管理に対する深刻な問題が浮き彫りになりました。2月28日の米科学誌「サイエンス」は「米国は信頼できる診断用検査の開発に遅れをとっている」と批判しています。

 まず米疾病管理予防センター(CDC)は2月5日、米国の各州および地方の研究所に、新型コロナウイルスの検査キットを送り始めました。ところが12日、このキットの不備が明らかになり、各研究所は検査ができなくなりました。さらに2月27日までCDCが、検査の対象を「中国へ渡航歴があり症状のある人」と「新型コロナウイルスに感染した患者と接触した可能性のある人」に限っていました。結局CDCは、2月末までに275検体しか検査していませんでした。

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最終更新:3/26(木) 8:34
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