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先入観には、メリットも悪影響もある―アンコンシャス・バイアスのメリット・デメリット

3/27(金) 7:31配信

日本の人事部

アンコンシャス・バイアスにより、人は効率的に判断できる

無意識の偏見や思い込みを意味する「アンコンシャス・バイアス」。バイアスそれ自体を「悪いもの」ととらえてはいけません。アンコンシャス・バイアスは、人の本能的ともいえる機能です。複雑な意思決定を単純化し、素早い決断を促すというメリットがあります。

例えば、新しい車を購入する際に正しい判断を下すには、世にある全ての車種の情報を集めて比較する必要があります。しかし、これは現実的な方法ではありません。一つひとつの車種ではなく、メーカーごとの口コミなどを参考にしながら、「あのメーカーは信頼できる」と判断し、車種を絞っていく。このような考え方がアンコンシャス・バイアスです。

ビジネスにおいても、経験からくる直感に従って成功する事例もあります。人は常に何らかのバイアスの影響を受けて意思を決定し行動します。これを踏まえて、良い方向に生かす視点が必要です。

組織の悪影響

アンコンシャス・バイアスが生み出す組織の悪影響の典型は、採用や昇進など人事にかかわる意思決定と職場の人間関係です。また、偏った組織構成になることで、戦力の低下や採用難を生み出す可能性もあります。

アンコンシャス・バイアスが与えるネガティブな影響について、以下に解説します。

採用・昇進・評価・人材育成に公正でない判断をもたらす

「子持ちの女性は管理職に向かない」「転職が多い人は仕事ができない」。職場で一度は耳にしたことがあるセリフではないでしょうか。とりわけ、「性別」「年齢」は組織の代表的なアンコンシャス・バイアスです。

無意識の偏見を持ったまま判断を続けると、短期的にも長期的にも、問題を引き起こす可能性があります。

短期的には昇進や評価、人材育成面で社員の不満がうっ積します。例えば「子どもが産まれても営業で働きたい」という本人の意向が聞き入れられず、「子持ちの女性はバックオフィスだ」という社内の無意識の思い込みが優先されるといったケースです。

長期的な問題では、定着率の低下が挙げられます。例を挙げると、スキルを持った中堅社員が希望する働き方と異なる業務をいい渡された結果、退職するケースなどです。

採用しても人が辞めてしまう、人材が育たないといった課題を抱える組織は、アンコンシャス・バイアスの悪影響がないかどうかを見定めることが大切です。

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最終更新:3/27(金) 7:31
日本の人事部

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