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気をつけたい、薬の飲み合わせ

3/27(金) 11:00配信

月刊糖尿病ライフ さかえ

 複数の薬を服用すると、薬によっては作用が強く出たり、逆に弱くなることがあります。また、食品が薬の作用に影響することもあります。今回は、糖尿病治療薬を含め注意したい代表的な飲み合わせを紹介します。

薬同士の飲み合わせ

●インクレチン関連薬(GLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害薬)とスルホニル尿素(SU)薬
 インクレチン関連薬は、血糖値が高いときにだけ作用して血糖コントロールを改善し、単剤での使用の際は、低血糖を起こしにくいといわれています。しかし、インスリン分泌を促すSU薬と併用する際には低血糖に注意が必要なため、SU薬の減量が推奨されています。

●SGLT2阻害薬と降圧薬・利尿薬
 SGLT2阻害薬は、腎臓にはたらき尿中に糖を排せつすることで血糖値を下げます。この薬の特徴として、投与初期に尿量が増加しますので適切な水分補給が大切です。

 また、SGLT2阻害薬は血圧を下げるはたらきがあるといわれています。過度に血圧が下がらないように、降圧薬や利尿薬※を併用している際には、主治医の判断により適宜減量する場合があります。

※利尿薬には血圧下げる作用もあります。

薬と食べ物の飲み合わせ

●グレープフルーツジュース
 高血圧治療などに使われるカルシウム拮抗(きっこう)薬や脂質異常症治療薬などの一部の薬では、グレープフルーツに含まれる成分により、薬の分解が抑えられて作用が強く出たり、副作用が現れやすくなる可能性があります。これらの薬の服用中はグレープフルーツジュースの摂取を控えてください。

●納豆、クロレラ、青汁
 ワルファリンという血栓ができるのを予防する薬があります。納豆、クロレラ、青汁などの食品に多く含まれるビタミンKは、ワルファリンの作用を弱めてしまい、血栓が作られやすくなります。ワルファリン服用中は、これらの食品を摂取しないでください。

 ビタミンKは、緑黄食野菜や海藻類にも比較的多く含まれるため、控えた方が良いのかと質問されることがあります。緑黄食野菜や海藻類は栄養の観点から必要な成分ですので、1日の摂取量が過剰にならない程度(小鉢程度)を食べる分には問題ありません。

●チーズ、ワイン、まぐろなど
 これらの食品は、肺結核の予防や治療の薬であるイソニアジドを服用中の方は注意が必要です。イソニアジド服用中に、チラミンを多く含む食べ物(チーズ、ワインなど)や、ヒスチジンを多く含む魚(まぐろ、青魚、干物など)を食べると顔面紅潮、頭痛、発疹、かゆみ、血圧上昇などの症状が現れることがあります。

 他にも注意したい飲み合わせはさまざまなものがあります。服用中の薬がある場合には、市販薬や健康食品、サプリメントも併せて医師や薬剤師にお伝えください。飲み合わせの予防のためには、お薬手帳や説明用紙を活用して自分の薬の情報を管理することが大切です。


東北医科薬科大学病院 薬剤部 薬剤師 
宍戸可成子(ししど・かなこ)

※『月刊糖尿病ライフさかえ 2019年3月号』「お薬との上手な付き合い方」より

最終更新:3/27(金) 11:00
月刊糖尿病ライフ さかえ

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