ここから本文です

プログラミング、英語…2020年、小学校教育はどう変わる?

3/29(日) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

社会の変化のスピードに比べて、なかなか変わらないと揶揄される「教育現場」。一方で、「自分たちが子供のころとはずいぶんと変わった」などと、その変化の大きさに驚かされる時もある。いま、教育の現場では何が起こっているのか。今回は「新学習指導要領」について、現役の小学校教師として活躍する中村歩氏が解説する。

教科書と一緒に配られる「薄い別冊」の意味

自身のお子さんが、もしくは読者のみなさんが子どもの頃、学校から見慣れた教科書とともに「薄い別冊の教科書」をもらって帰ってきたことはありませんか。実は、今回お話しする「学習指導要領」の改訂に大きく関係があるんです。

教育界では約10年に1度「学習指導要領」とよばれるものが改訂されます。来年度(令和2年4月)より、小学校ではその「新学習指導要領」が全面実施となります(※中学校は1年後の令和3年度より完全実施となります)。その変更に伴って、教科書も変わることになります。単元の配列が変わったり、新しい単元が加わったり、既存の単元でも教える学年が変わったりもします。

では、なぜあの薄い教科書が存在するのか。算数科の「A」という単元は平成31(令和元)年度までは6年生の教科書に載っていたとしましょう。新学習指導要領の完全実施によって令和2年度、単元の「A」が5年生で学習する内容に変更になったとします。そうすると、平成31(令和元)年度に5年生だった子どもたちは小学校生活の中で「A」を学習する機会がなくなってしまう事態に陥ります。

そこで必要になってくるのが「移行措置期間」と呼ばれるもので、あの「薄い教科書」なんです。令和2年度に6年生の教科書から消えてしまう単元「A」を、令和2年度6年生になる5年生は平成31(令和元)年度にうすい教科書を使って学習するわけです。学校全体で見ると5年生と6年生が同じ単元「A」を学習していることになります。

さて、今回の学習指導要領の改訂で世間を騒がせているのは間違いなく「プログラミング教育」と「英語教育」でしょう。特に「プログラミング教育」は、今回の改訂により初めて採用される内容ですので、どんな内容なのか注目を集めるのも当然です。

ただ、我々教員は改訂においてそういった教科や単元よりも、『教育の基本方針』と呼ばれるものを重要視します。『基本方針』とは、我々教員にとって「教え方や評価の仕方の道標」となるもののことを言います。

「こういった子どもを育成するために、この基本方針に則って、教育課程全般を組み立てていきましょう」という言わば教育の根幹をなすものです。

平成28年12月の中央教育審議会答申を踏まえ、設定された『教育の基本方針』は以下の3つとなります。

1、社会に開かれた教育課程
2、育成を目指す資質と能力
3、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善今回の学習指導要領の改訂は、この基本方針を基に行われていきました。何だか難しいですね。ではもう少しかみ砕いて見ていきましょう。

1/4ページ

最終更新:3/29(日) 12:00
幻冬舎ゴールドオンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事