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運動をしていても、アルコールは身体組成に悪影響を与えるのか

3/30(月) 7:01配信

ウィメンズヘルス

・栄養学誌『Nutrients』に掲載された新たな研究結果は、定期的にHIITをしていれば、ビールを飲んでも身体組成(体脂肪率など)に悪影響が出ないことを示している。

【写真】お酒を飲まなくなると体に起こること8つ

・米国心臓協会が推奨するアルコールの摂取量は、女性の場合1日1杯(ビールなら約350ml/ワインなら約145ml)以下。男性の場合は1日2杯以下に抑えることが勧められる。前述の論文における被験者も、これと同量のアルコールを摂取した。

・飲みすぎは避けた方がいいけれど、米国心臓協会のガイドラインに従えば、アルコールを健康的な食生活の一部にすることは可能。

ランナーの大半はビールが大好き。ハードなワークアウトのあとのビールは特に最高。でも、体重を減らしたい人や増やしたくない人は飲みすぎに気を付けないと、せっかくのトレーニングが台無しになってしまう。

と思いきや、それがそうでもないみたい。スペインで行われた新たな研究の結果は、定期的にビールを飲んでも、HIITさえしていれば身体組成に影響が出ないことを示している。その内容を『RUNNER’S WORLD』からご紹介。

この論文(栄養学誌『Nutrients』掲載)の研究チームは72名の被験者を2つのグループ(トレーニングをしないグループとHIITをするグループ)に分け、それぞれを10週間にわたり追跡した。トレーニングをしないグループの被験者は研究のためにアルコールを飲むしかなかった一方で、HIITをするグループは自分の判断でアルコールを摂取した。後者の中で飲むことを決めた人には、ビール(アルコール含有量5.4%のラガー)またはウォッカトニックがランダムに与えられ、飲まないと決めた人には、ノンアルコールビールまたは普通の炭酸水がランダムに与えられた。

毎週5日、HIITをするグループの男性陣はランチとディナーの席で与えられたアルコール(約325ml)を飲み、女性陣はディナーの席のみで与えられたアルコール(こちらも約325ml)を飲んだ。

HIITトレーニングは週に2回(1週間で計45~60分)行われた。自覚的運動強度(自分が感じる疲労度)は10段階中8以上=ものすごくハード。

研究チームは実験の最初と最後に、被験者全員の身体組成(体重、胴囲、ウエストとヒップの比率、腹部脂肪、骨塩定量)を測定した。

その結果? どちらのグループの身体組成にもマイナスの変化が見られなかったばかりか、HIITをしたグループには(お酒を飲んでいた人も含め)体脂肪の減少と筋量の増加が見られた。

HIITが身体組成をこのように変えたのは驚くべきことじゃない。この論文の筆頭著者でグラナダ大学(スペイン)のクリスティーナ・モリナ=ヒダルゴ博士によると、これまでの研究結果もHIITが脂肪燃焼と筋肉増強を促すことをハッキリと示している。

それにしても、アルコールはなぜ身体組成にマイナスの影響を与えなかったのだろう? スポーツ栄養学の認定スペシャリストで公認管理栄養士のエイミー・グッドソンいわく、この謎を解くカギは総カロリー摂取量(またはカロリー消費量に対するカロリー摂取量)にある。

「一般的に身体組成の変化は、食生活の向上とエクササイズの開始/継続によって起こります。アルコールは健康的な食生活の一部となり得るものですが、その人に必要な総カロリー摂取量の中に収まらなければなりません」とグッドソン。「エクササイズをするかしないかは別として、アルコールのカロリーを計算に入れないと体重が増え、全体的な身体組成に悪影響が出ることもあります」

今回の研究では被験者の食生活が調査対象になっていない。でも、グッドソンによると、大抵の人は新しいワークアウトプログラムを始めると共に食生活も改善する。今回の被験者もそうだったとすれば、それが身体組成に影響を与えた可能性は高い。健康的な食生活を送っていれば、体重増加につながりかねないカロリー黒字を避けながら、高カロリーの飲食物(ビールなど)を摂取する余地が生まれる。

また、今回の被験者にはいままで運動をしていなかった人も含まれていたため、「身体組成の改善と筋量の増加は、アルコールの有無に関係なく、10週間のHIITトレーニングによるものでしょう」とグッドソンは指摘する。残念ながら、ビールを飲むだけで脂肪が燃えたり筋肉がついたりするわけじゃないみたい。

健康のキーワードはやはり「何事も控えめに」。モリナ=ヒダルゴ博士によると、トレーニングをしている間はいたって普通の生活を送ればいい。

「その“普通の生活”に適量のビールが含まれているのなら、飲んだって構いません。それでワークアウトが台無しになることはありませんから」

ただし、飲みすぎはダイエットのゴールを遠ざけるし、健康にも悪影響を与えかねない。控えめに飲む分にはいいけれど、前述の米国心臓協会のガイドラインは必ず守るようにして。


※この記事は、ランナーズワールドから翻訳されました。

最終更新:3/30(月) 7:01
ウィメンズヘルス

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