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ジュエラーのジャン・ヴァンドーム。知っていますか?

3/30(月) 14:00配信

フィガロジャポン

こう尋ねられても、フランス人ですらほとんどの人がノーと答えるはずだ。ヴァン クリーフ&アーペルが支援する「レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校」が開催する展覧会では、ときに過去に活躍したものの長い宝飾史の中で名前が消えてしまったジュエラーにスポットを当てる。

【意外を楽しむ展覧会 2】忘れられた宝飾商、ラクロッシュ。

たとえば昨年11月の『宝石商ラクロッシュ 1892-1967』展がそれだ。アールヌーボー、アールデコの美しいジュエリーをクリエイトしていた宝石商なのに、その栄光の時代を記憶している人たちはこの世を去ってしまったのだろう。個展ではなく企画展においても、忘れられた宝石商のジュエリーを展示する。これは昨年5月の『バード・イン・パラダイス 』展のピエール・ステルレ(1905~1978年)がよい例だ。ショーメの仕事もしていたクリエイターで、作家のコレットとも親しかった彼。自然をテーマに、新しい技術を駆使したジュエリー創りに励み、まるで布のようにメタルを扱いジュエリーのクチュリエとも呼ばれていた彼の仕事は、この展覧会によって21世紀のジュエラーファンに伝わることになった。

レコールが次にクローズアップするのはジャン・ヴァンドーム(1930~2017年)である。5月から7月にかけて予定されていた展覧会は11月に延期となったが、ひと足先に簡単に彼を紹介しよう。ラクロッシュともステルレとも異なるイマジネーションの持ち主である。クリエイティブジュエリーのパイオニアと形容される彼のジュエリー。女性が身につける装身具を超えたオブジェ的なデザインで、アーティストのジュエリーとハイジュエリーの間に位置するものだった。

石の価値を優先する因襲的なハイジュエラーと異なり、奇妙だったりミステリアスなインクルージョンを含むなど、自分のイマジネーションに沿ったストーンを使用。石そのものの価値を気にせず、感動を生むジュエリーのクリエイションを続けた。67年のキャリアの中から厳選されたジュエリーを展覧会で鑑賞できる日を心待ちにしよう。

『Jean Vendome, artiste joaillier』展
11月開催予定
L’Ecole des Arts Joailliers
31, rue Danielle Casanova 75001 Paris
開)12時~19時

realisation : MARIKO OMURA

最終更新:3/30(月) 14:00
フィガロジャポン

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