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ギャル文化のいまに迫る!──電子工作ギャルユニットのギャル電「いまのギャルは、久々に出てきた“強い女の子”カルチャー」

3/31(火) 20:17配信

GQ JAPAN

令和の幕開けとともにギャル雑誌『egg』が復刊するなど、平成の象徴だった“ギャル”がふたたび脚光を浴びている。なぜ、いまギャルなのか? そのブームの正体に迫るべくキーパーソンへのインタビューを連載。6組目は電子工作をする2人組ギャルユニットのギャル電だ。

【全写真を見る】電子工作ギャルユニット、ギャル電をチェック!

光って盛れてる=ギャル!

「電子工作をするギャル」というパワーワードを引っ提げて、異色のギャル道を驀進中の「ギャル電」。工学系の大学院に通うまお(写真:右)と、元ポールダンサーで現在はOLのきょうこ(写真:左)が、2016年に結成したユニットだ。

「光って盛れてる=ギャル」ということで、LEDで光るアクセサリーを中心に、キャッチーな電子工作を続々と発表しているふたり。フリーダムな発想から生まれた作品群は、パリピにファッション界、アート界と、各方面から注目を集めている。

「最新作は『ルーズソックス発電機』。踊ると発電して、ルーズソックスについたLEDが光るんです。最近サステナブルって流行ってるじゃないですか。ギャル的サステナブルってなんだろう?って考えたとき、踊ってるギャルの駆動力をパワーに変えたらかっこよくね?って」(まお)

共通の知人を介して知り合い、すぐさま意気投合したというふたりだが、ギャルとしてのバックグラウンドは180度異なる。

タイと日本のハーフであるまおは、子どもの頃からギャルに憧れていたという筋金入り。

「小さいときから肌が黒くて、周りのみんなとは何かが違うなと感じてたんです。でも、テレビに出てるギャルの子たちは、黒くてカッコよくて可愛かった。それで、5歳のときからギャル一筋です。そのあと、親の事情でタイに引っ越したんですけど、日本に帰国するたびに『egg』(ミリオン出版→大洋図書→現在はMRA発行)とか『Ranzuki』(ぶんか社→現在は休刊)とか『Popteen』(富士見書房→飛鳥新社→現在は角川春樹事務所発行)を爆買いして、日本のギャルカルチャーを外から追いかけていました。

それでも、やっぱり本場でギャルをやりたくて、日本の大学に留学することに。工学部に入ったのは、『これからの時代は手に職が必要だから』と親を説得しやすかったから(笑)。そこで電子工作を始めました。周りがいかにも男の子が好きそうな『ロボコン』ぽい世界だったので、もっと自分らしいことをやりたいなと思って、光るスカートやピアスを作りはじめたんです」(まお)

一方、きょうこは「どちらかと言えばギャルを敵視していた」と言う。

「私はまおより少しお姉さんなので、元祖ギャルと世代が近いのですが、ギャルはまったくかすっていません。なにしろSFが好きでウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』にハマってるようなJKだったので……。昔のギャルって、ギャルの中でもガングロと姫ギャルで差分があるとか、渋谷のギャルと新宿のギャルは共存できないとか、すごいトライブ感が強かったじゃないですか。ましてSF女子とは相容れるわけがない。

でも、それからいろんなカルチャーの変遷があり、ノームコアだったり、おたくアイドルカルチャーだったり、そういうのを経由して、いまギャルをやりたい子ってすごくフラットだと思うんですよ。そこがいいなと思って。

90年代頭のライオット・ガール(註1)みたいに、主張して、自分たちで行動を起こす女の子たちがずっと好きなんです。サイバーパンク(註2)に出てくる女の人も、身体を改造してむっちゃがんばってるじゃないですか。でも、そういうカルチャーが、ここしばらく個人では出てくるけれど、ムーブメントとしては出てなかった。いまのギャルは、久々に出てきた“強い女の子”カルチャーだと思う」(きょうこ)

(註1)90年代初頭にアメリカのオリンピアとワシントンDCから各地に広まったパンクとフェミニズムのムーブメント。

(註2)コンピューターネットワークによって管理された、退廃した未来社会を描くサイエンスフィクションのサブジャンル。代表的な作家はウィリアム・ギブスン。

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最終更新:3/31(火) 20:33
GQ JAPAN

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