和食の居酒屋は数あれど、経験を重ねた大人なら何か新しさを見出したくなる。
自慢の料理に、意外なアイデアを吹き込む1軒を、富ヶ谷で見つけた。
個性豊かな店が登場し、美食の街として進化しつつある富ヶ谷。
感度の高い洗練された客層が目立つこのエリアでは、もはや〝美味しい〞だけでは埋没してしまう。味がいいのは大前提。
料理のオリジナリティや空間にセンスが光る店こそ、この街をテリトリーにする人たちに求められるものだ。場所は雑居ビルの2階。
階段を上るとレトロな扉がお目見え。まるでビストロかのような佇まいに、思わず面喰らう。そのギャップは料理にも続く。
たとえば、「鰯の梅煮」にはアップルビネガーが隠し味に。炙り〆サバは自家製ピクルス液で〆てオリーブオイルをたらり。煮込みはトリッパを和に置き換えて、純米の酒粕だけで仕上げる。
洋のエッセンスを効かせた品々は、イタリアンやフレンチで修業を経たシェフならでは。ストレートと思いきや変化球が来たような、想定外の味に思わず心が躍る。
壁に掛かる何気ないアートや器まで、経験値の高い大人が日常使いしたくなる条件がそろっているのだ。
東京カレンダー株式会社
最終更新:4/1(水) 5:20
東京カレンダー


































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