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もはや他人事ではない!介護破産を予防する3つの心得

4/3(金) 14:00配信

ハルメクWEB

介護保険の負担増に備える(前編)

老老介護や介護離職など、親や自分自身の介護について「不安はない」と言い切れる人がどれだけいるでしょうか。最近では介護のために資産を失う「介護破産」も話題になっています。今回は、在宅介護で破産しないために大切な3つの心得を紹介します。

増え続ける介護サービスの自己負担

2000年に介護保険制度がスタートした当初、介護サービスの自己負担は全員1割でしたが、15年に年収280万円以上の層が2割負担に引き上げられ、2018年からは単身で年収340万円以上の人が3割負担となりました。
「負担増の対象者は、年金生活者としては富裕層といえます。しかし昨今の厳しい財政状況をふまえ、今後数年かけて、自己負担が2割、3割の層がさらに拡大される可能性が高い。介護保険制度は3年ごとに見直され、この先も負担が増えるのは間違いないので、注意が必要です」
こう問題提起するのは、淑徳大学教授の結城康博(ゆうき・やすひろ)さんです。団塊世代の全員が75歳以上になる2025年に向けて、自己負担額や保険料の増額に加え、介護サービスのカットも避けられないと結城さんは言います。
「こうした負担増により、在宅介護が崩壊してしまうケースが増えると予想されます」と結城さん。介護のために資産が底をついてしまう「介護破産」も、決して他人事ではないと話します。
「介護離職で老後の資産設計が崩れるケースや、特別養護老人ホームにはすぐ入れないため、無理して有料老人ホームに入居したものの、月々の支払いで経済的困窮に陥るケースもあります。誰もが介護破産の当事者になる覚悟をした方がいいでしょう」
大事なのは、実態から目をそむけず、備えることです。介護破産を予防するための3つの心得を伺いました。

介護破産を予防する心得1:一人1000万円以上の貯金

「546万1000円。これが高齢者一人の介護に必要な金額の平均です」と結城さん。公益法人生命保険文化センターの調査によれば、月々の介護費用の平均額は7万9000円。そして、介護経験者が実際に介護を行った期間の平均は4年11か月でした。
この平均介護費用と平均介護期間を掛け合わせ、介護用ベッドの購入などにかかる初期費用の平均80万円を足したのが先の金額です。
では、介護費用を含めた老後資金として、いくら備えればいいのでしょうか。
「老後2000万円問題が話題ですが、ぜいたくをしなければ、一人1000万円の貯蓄で、負担増を加味しても何とかなるはず」と結城さん。
▼場合によっては、夫婦で2500万以上が必要なことも!
ただし、この試算はあくまで月14万~15万円の年金(厚生年金の平均受給額)を受け取ることを前提にしたもの。国民年金受給者であれば、貯蓄はもっと必要になります。
厚生年金受給者であっても、安心はできません。共働きだった場合でも、女性の年金額は男性より少なめなので、夫婦で2500万円前後の貯蓄がないと、厳しい介護生活になる可能性があるといいます。
「夫に先立たれた妻の年金額は月8万~11万円程度になってしまいます。特に、介護を経て夫を看取った場合、蓄えを夫の医療や介護に使い過ぎ、残された妻が貧困状態となる例も少なくない。対策として、老後資金を夫と自分、2つに分けておくことをおすすめします」

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最終更新:4/6(月) 13:00
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