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新型コロナウイルス感染症が「COVID-19」と呼ばれる理由

4/3(金) 12:01配信

ライフハッカー[日本版]

世界保健機関(WHO)やアメリカ疾病予防管理センター(CDC)など、正規の保健機関や公共政策機関はどこでも、新型コロナウイルス感染症を、合意された名称である「COVID-19」と呼んでいます。

ですが、一部にはこれを、「中国」ウイルスと呼ぶか、何か場所にちなんだ名前をつけるべきだと主張して譲らない人たちもいます。これはとんでもない話です。その理由をご説明します。

場所にちなんだ病名をつけるのは適切でない理由

これまで多くの病気には、それが発生した場所にちなんだ名前がつけられてきました。けれどもやがて、さまざまな理由から、そうするのは適切ではないということがわかってきました。

理由の1つは、正確さに欠けるケースが多いということです。1918年に大流行したインフルエンザは、多くの国々で「スペインかぜ」と呼ばれました。

スペインが発生源だったからではありません。各国政府が、戦時下にある自国で、病気がまん延していることを公にしようとしなかったからです。

そうしたなかで、スペインでは新聞が検閲されていませんでした。そのためスペインは、このインフルエンザについて詳しく報じる最初の国になったのです。

実際には、このウイルスは別の場所で発生しており、一説によるとアメリカのカンザス州が発生地と考えられています。なので、もしこのインフルエンザに発生地に忠実な名前がつけられていたら、「アメリカかぜ」や「カンザスかぜ」と呼ばれていたかもしれません。

けれども、それが事実に即していようといまいと、自分の国が病気の発生地として有名になることを望む人なんて、いないでしょう。

もしあなたが、エボラ川やジカの森の近くで暮らしているとしたら、どんな気分でしょう?

また、無分別な名前が、感染拡大に対する適切な対処を妨げるおそれもあります。1900年にサンフランシスコのチャイナタウンで疫病が大流行したとき、中国人に対する人種差別や排斥、非難が生じて、健康政策の失敗を招く一因になりました。

新型コロナウイルスに関しても、反中感情が問題になっています。けれども、誰が病気を運んでいるのかに目を向けるよりも、どうやってそれをしっかりと封じ込めるのかに目を向ける方が、はるかに効果があります。

ウイルスは、誰がどこから来たのかなんて気にしません。感染する可能性は誰にでもあるのです。

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最終更新:4/3(金) 12:01
ライフハッカー[日本版]

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