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五輪延期で解散戦略練り直し:「ポスト安倍」の動向左右

4/3(金) 15:15配信

nippon.com

藤野 清光

東京五輪の開幕が1年延期されたことで、安倍晋三首相は衆院解散戦略の練り直しを迫られる。新型コロナウイルスとの戦いは長期戦が予想され、与党内では年内の衆院選は困難との見方がじわりと拡大。首相の判断は、「ポスト安倍」を目指す候補の動向にも影響するとみられる。

政局日程が一変

首相は3月28日の記者会見で、国内でのコロナウイルス感染拡大を踏まえて「長期戦を覚悟する必要がある」と危機感を強調。衆院解散・総選挙に関して、「今は一切頭の中には置かず、感染症との戦いに集中したい」と述べた。

首相はこれまで、自らが招致実現に導いた今夏の五輪・パラリンピック開催を前提に、政局の日程を組み立ててきた。このため、与党内では解散時期について、パラリンピックが閉幕する今年9月以降が有力視されていた。

首相の自民党総裁任期は21年9月末まで。一方、衆院議員の任期は10月21日に満了を迎える。仮に首相がこのまま解散権を行使しなかった場合、総裁選を経て選ばれた後継首相が直ちに衆院選に臨むという極めてタイトな日程となる。

五輪開催の延期が決まる前は、自民党内には、安倍首相が五輪成功の余韻が残る年内にも解散に踏み切り、2つの政治日程が近接する状況を解消するとの見立てや、解散せずに五輪後の任期途中で「勇退」し、ポスト安倍への影響力を保持するのではないかとの臆測が出ていた。いずれのケースも、首相が後継に推しているとされる岸田文雄政調会長に、解散を含めた政権運営のフリーハンドを持たせる狙いがある。前者の場合、首相が衆院選で大勝すれば、党則で認められていない総裁4選論が再燃する可能性もある。

だが、コロナウイルス感染拡大と五輪延期によって、こうした政局予測の根底は崩れた。1年延期を首相主導で決めた経緯もあり、首相は21年夏の五輪を現職として迎えることを目指すとみられ、五輪前の岸田氏への政権禅譲説はしぼみつつある。

今後の主な政治日程

2020年
6月 G7首脳テレビ会議
7月5日 東京都知事選投開票
11月 米大統領選
秋以降? 延期された習近平・中国国家主席の訪日
2021年
7月22日 東京都議会議員の任期満了
7月23日 東京五輪開幕
9月5日 東京パラリンピック閉幕
9月30日 自民党総裁の任期満了
10月21日 衆院議員の任期満了

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最終更新:4/3(金) 15:15
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