新型コロナウイルスをきっかけに、医療体制への注目が集まっている。再びこうした事態が起きた時、医療者への負荷をいかに軽減し、医療崩壊を防いでいくか。一体どのような体制を築いておくべきなのか。その行方を左右するのが、「AI医療」の進歩である。
在宅医療の普及により、人々が不必要に病院へ殺到することを防ぐことが期待できる。さらにオンラインによる遠隔(リモート)診療が広がることで、医療機関の充実していない地域からでも高度な医療にアクセスすることも可能になる。こうした体制の整備は、次のパンデミックに備える上でもカギになることは間違いない。
『60分でわかる! AI医療&ヘルスケア 最前線』〔三津村直貴 著、岡本将輝・杉野智啓(TOKYO analytica) 監修〕は、AIの活用によって医療がいかに変わっていくのかを解説した1冊である。本稿では同書より、在宅医療や遠隔医療を支える技術の進歩、その先にある未来像について書かれた一節を紹介する。
※本稿は三津村直貴 著、岡本将輝・杉野智啓(TOKYO analytica) 監修『60分でわかる! AI医療&ヘルスケア 最前線』(技術評論社)より一部抜粋・編集したものです。
AIは私達が普段持ち歩く身近な電子機器にも実装されており、健康に果たす役割も無視できなくなっています。代表的なものはスマートフォンでしょう。
AIに自分の身体情報や疾患の諸症状を入力することで健康状態を確かめられるアプリがすでに登場しています。また、アプリを介して医療機器や医師とつながり、自分で撮影した写真などをもとに問診を受けられる遠隔診療も可能になりました。
そのほかにも、時計・衣服・メガネ・アクセサリーなど、常に体に触れているモノをインターネットに接続(IoT化)することで、体温・血圧・脈拍など人の健康状態を常に把握できるようなウェアラブルデバイスが登場しています。さらに、そこにAIを組み込むことで疾患の早期検知などが可能になってきました。
このように、AIはただ健康状態を把握するだけに留まりません。食生活や運動状態などもデータ化することで、ユーザーごとに適切な食事や運動の提案を行い、異常の兆候があれば深刻化する前に医療機関の受診を推奨してくれるのです。
また、あらかじめ年齢や緊急連絡先を設定しておくことで、検知した病状によっては自動でタクシーや救急車を呼んでくれたり、家族への連絡も代行したりしてくれます。これは高齢化社会において非常に重要な機能です。これらの利点は、外で遊んでいる小さな子どもにも応用できます。
AIを上手く活用することで、子どもから高齢者を含むあらゆる世代の人々が安心して暮らせるようになるのです。
最終更新:4/4(土) 11:50
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